ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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柳裕也

クリーンヒット〜柳裕也を変えた痛恨の一撃

○4-1阪神(23回戦:バンテリンドーム) いつもより丁寧に靴紐を結び、まっさらなマウンドに上がる。その表情は、心なしか緊張しているようにも見えた。2週間ぶりの登板となった背番号17、柳裕也である。一球一球、確かめるように投げるその姿は、まるでプロ…

悲壮感すら漂わせ〜柳裕也の苦悩

●0-5広島(18回戦:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島) どうにもこうにもピリッとしない。今季の柳裕也の投球である。京セラドームでは若手の躍動で阪神をスイープし、3連勝で迎えるは敵地の広島戦。実は立浪ドラゴンズは「4連勝」が壁となっており、今季は4…

勝負を挑みたくなる打者〜粉砕された柳裕也の意地

●0-5東京ヤクルト(14回戦:明治神宮野球場) またしても村 “神” 宗隆が球史に名を刻んだ。おととい阪神戦での3打席連続から引き続いて、この日は柳裕也から2打席連続アーチ。これで通算5打席連続本塁打の日本新記録樹立となった。これまで四死球を挟まない4…

まるでダメな1日のドラゴンズ。それでも「救い」はあったか

●0-8オリックス(3回戦:京セラドーム大阪) 何をやってもうまくいかない、まるでダメな1日がある。 朝の寝起きが最悪。歩いていたら鳥のフンが落ちてくる。電車のドアが目の前で閉まる。行こうとしていたラーメン屋が臨時休業……。往々にして悪いことは重な…

アベック記念日~昂弥&鵜飼競演も空砲に終わる

●3-4阪神(8回戦:バンテリンドーム) 6回終わって1点リード。手中にしたかに思われた勝利は、するすると逃げていった。先週131球という今時めずらしい球数で物議をかもした柳裕也だが、この無尽蔵のスタミナが首脳陣の判断を誤らせた。 制球力に定評のある…

酷使?柳裕也131球熱投と、「終わった」と青ざめた瞬間

○4-0広島(8回戦:バンテリンドーム) マウンド上の柳裕也はいつになく苦労していた。巨人にノックアウトを食らった前回登板から中8日。再び日曜日に戻ってきた柳だが、鮮やかな「サンデー柳」の姿はそこにはなかった。毎回ランナーを許す苦しい展開に加え、…

8年越しの天敵〜石川昂弥のアーチに見出した希望

●2-7巨人(4回戦:バンテリンドーム) 菅野智之に最後にナゴヤで土を付けたのは8年前まで遡らなければならない。2014年7月25日。当時24歳の菅野から森野将彦、和田一浩がアベック3ランを放って8失点KOした。さぞかし痛快な勝利だったと思うが、どういうわけ…

135球完投~最後まで投げ抜いた柳裕也にグッと来た

〇4-1阪神(3回戦:バンテリンドーム) 「どの試合が一番嫌だったかって言われたら、俺は横浜とやるゲームが一番嫌だった。落とせないから」 11年前の冬、落合博満は監督退任後に出演したテレビ番組のインタビューにこう答えている。当時の横浜といえば暗黒…

完封!柳裕也を勇気づけた指揮官の暗示

〇1-0広島(3回戦:バンテリンドーム) わずか一週間前に東京ドームの真ん中で呆然と立ちすくんでいた男が、今日はゲームセットまでマウンドに仁王立ち。「やられたらやり返す」という立浪監督の所信を実践するような柳裕也のみごとな完封劇で、政権初のスイ…

「今年がラストチャンス」笠原祥太郎、不退転の覚悟で臨む2022年

〇2-0東京ヤクルト(オープン戦:バンテリンドーム名古屋) 鬼気迫る投球だった。まだ開幕まで3週間弱を残しているが、柳裕也はあきらかに本気だった。立ち上がり、先頭の塩見泰隆に対してオール直球の3球三振。意図したように全て143キロと、近代野球ではむ…

あの緊張感もいまは昔ーーせめて開幕投手は当日その瞬間に知りたい

「今年の開幕投手は光成。光成が開幕戦で勝てるようにみんなでバックアップしよう」(日刊スポーツ) 西武が他球団に先駆けて開幕投手を発表したという。近年は開幕前日のイベントで先発投手どころかスタメンオーダーまで発表する文化が定着したため、当日を…

スーパースター訪問!小笠原は松坂大輔を “神様” と呼ぶ

第2クール2日目、北谷球場に大物ゲストが来訪した。見慣れないスーツ姿にマスクを付けていても、その人懐っこい目元を見れば一目瞭然。ご存じ「平成の怪物」こと松坂大輔である。 昨年限りで引退し、評論家として新たなスタートを切った松坂は、所属するスポ…

梅津の「226」事件!今季に懸ける想いが伝わった異例の長時間ブルペン

「逆境も心の持ちよう一つで、これを転じて順境たらしめることもできる」 時の蔵相・高橋是清が皇道派に影響を受けた陸軍青年将校の凶弾に倒れた、いわゆる「二・二六事件」。その発生は今より86年前の雪の日のことだった。中日ドラゴンズの前身たる名古屋軍…

「僕ら来年優勝するんで」 キーマンは柳裕也

2日続けてM-1の話になるが、今大会でとても胸が熱くなったシーンがある。それは漫才ではなく、トークでのやり取りだった。 決勝10組目に登場した “もも” というコンビ。「ノーガードしゃべくり乱打戦」の煽り文句が示すとおり、相方の容姿を交互にいじり合い…

なるか⁉︎ 大台到達! 柳の契約更改をガチ予想

「プロ野球の世界は夢がある。同時に、厳しい世界でもある。それを知ってほしいという思いがあるんです。給料が下がった時には、自分への戒めにできる」 ソフトバンク・高橋礼の言葉である。通常、プロ野球選手の年俸は取材をもとにはじき出した「推定額」が…

Break it down

●1-6阪神(24回戦) 敵地・甲子園で迎えた5日ぶりの試合は完敗。相手先発の高橋遥人に制圧され、代わった後に岡林勇希のタイムリーで1点を返すのがやっと。投手陣も被安打11の6失点と、振るわなかった。シーズン残り試合はあと「3」である。 心の中は「タイ…

アビイ・ロードは突然に

○3-2 ヤクルト(22回戦) お昼休み明け、ふとスマホに目をやると心をざわつかせるニュースが舞い込んできた。 「中日、立浪和義氏に新監督を要請」 何せ大本営である中日スポーツからのニュース配信なだけに、間違いはない。いよいよその時が来るかと思うと…

スーパースターになったら

△1-1巨人(19回戦) 巨人との本拠地シリーズGame 2はドローに終わった。シーズン14個目の引き分けはリーグ最多である。投手陣は4人の継投で失点は1点のみ。打線は2回にダヤン・ビシエドの一発で先制するも、相手投手陣にわずか2安打に抑えられ、追加点を奪え…

金曜日の大仕事

○6-0 阪神(12回戦) 約2ヶ月ぶりの対戦となった首位・阪神との3連戦。先発の柳裕也が強力打線相手にゼロを9つ並べ、見事な完封勝ちを収めた。序盤からボール先行のシーンが多く、結果として147球の力投となったが、ゆったりとした2段モーションとクイックモ…

X分の3

●0-2広島(14回戦) いよいよ東京五輪が間近に迫ってきた。大会の開催に伴い、プロ野球界は本日の試合をもってペナントレースが休戦状態に突入する。 本日の試合を迎えるまで、ドラゴンズは32勝41敗12分けの4位。3位のヤクルトとは早くも9ゲーム差を付けられ…

勝てる投手とはかくあるべし

○6-3広島(9回戦) ドラゴンズは5カード連続負け越し中。とはいえこの間、3タテだけはかろうじて回避してきたため、実際の数字には字面で見るほどの絶望感はない。 つい2週間前まで交流戦首位を謳歌していたことを思えば、あっという間に現実に引き戻された…

プラチナチケット

○1-0ロッテ(1回戦) もしプロ野球が、その日の先発投手やスタメンに応じてチケット価格が変動する仕組みだったら? そんな空想が近年、NPBでも当たり前のものになってきている。いわゆる『ダイナミックプライシング』という仕組みで、「試合日程、需給バラ…

時にはエースのように

◯2-0広島(8回戦) 今朝、中日スポーツを一瞥してため息が出た。一面の見出しは「采配ちぐはぐ 選手も躍らず」。 渋谷真記者による名物コラム『龍の背に乗って』では8日の敗戦における采配の疑問点を複数挙げた上で、「最後の勝機を逃したバント失敗は、果た…

剣が峰

●0-1×阪神(2回戦) ただただ勿体なかった。福敬登が投じたインコースへのスライダーが若干甘くなったところを、阪神の伏兵・山本泰寛のバットが一閃。打球は前寄りに守っていたセンターの頭上を超え、17個のたこ焼きに爪楊枝が付いた。 プロ野球は勝ち数で…

代えどきの難しさ

○5-2広島(19回戦) 7連勝である。貯金5である。中日ファンは玄関先に球団旗を掲げて祝意を表明すべきである(強制ではない)。 ナゴヤドームでの快進撃は痛快であったが、まさかマツダスタジアムに来てもあっさり勝ち越しを決めてしまうとは。昨夜の “投” …

開幕戦めぐり合わせ奇譚

まさか2020年の開幕戦の舞台が神宮球場になるとは思いもよらなかった。中日とヤクルト。奇しくも昨年の5位と6位。7年連続Bクラス中のチームとしては、広島や巨人に比べれば戦いやすい相手だと思う。Aクラスのアドバンテージを得られなかった広島には気の毒だ…

柳裕也、300%アップの4500万円でサイン!

www.chunichi.co.jp 中日・柳裕也が29日、契約更改交渉に臨み、今季年俸から3000万円増となる4500万円でサインした(金額は中スポ推定)。 初の規定投球回にも到達した3年目の今季は11勝7敗、防御率3.53と二桁勝利をあげる活躍でチームを牽引。300%にも及ぶ…

呪いを解く

はじめに、昨日の記事で何気なく出した「八本柱の竜の城」というフレーズ、ご存知でない方もたくさんいらっしゃると思うので、まずはそちらを補足しておきたい。 ドラカルト 「八本柱の竜の城」とは、『燃えよドラゴンズ!'99』の歌詞に登場するフレーズであ…

二桁勝利の壁

△3-3(46勝55敗1分) 柳の二桁勝利チャレンジは4度目もまた失敗に終わった。後半戦いまだ勝ち星なし。投げれば勝っていた前半戦が嘘のように勝ち運から見放されている。原因は主にふたつ。相手先発が好投手のため味方が点を取れない事と、早い回でホームラン…

天敵現る

●2-3(41勝44敗) いつの時代もなぜか打てない天敵がいるものだ。2000年前後でいえば広島の佐々岡真司には毎度のごとく苦しんだ記憶があるし、ヤクルトの館山昌平は2008年〜2009年にかけて7連敗を喫するなど落合ドラゴンズ最大のライバルとして立ちはだかっ…