ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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2020-01-01から1年間の記事一覧

輝く!2020中日スポーツ大賞

3月20日。誰もが待ち侘びていたプロ野球は、開幕しなかった。人類は突如として現れた未知なるウイルスとの闘いを余儀なくされ、当たり前のように享受していた日常はあっけなく奪われた。 「半年後にはそんな事もあったね、と笑っているに違いない」ーー当初…

2020年ちうにち10大ニュース

未曾有の緊急事態に見舞われた2020年。それでもプロ野球は様々な困難を乗り越えて、何とか短縮シーズンを完走。たくさんの夢と希望を与えてくれた。 歴史に残るこの1年間にドラゴンズはどのようなドラマを見せてくれたのか。あらためて激動の2020年を10大ニ…

福留孝介、帰還

www.nikkansports.com 福留孝介 is back! メジャーに旅立った14年前からずっと望み続けた夢が遂に叶った。 メジャーで5年、阪神タイガースで8年。縦縞のユニフォームにもすっかり見慣れ、もうドラゴンズとの縁は切れたものだと思っていた。それでも「中日の…

有終の美

○3-2広島(24回戦) 例年よりも少ない全120試合を消化し、中日ドラゴンズの2020年シーズンが幕を閉じた。 最終戦のオーダーは根尾昂をトップバッターに据えた消化試合仕様。根尾はセンターとセカンドの守備を卒なくこなし、打ってはプロ2安打目となるライト…

「野球の神様、ありがとう」

●4-5ヤクルト(24回戦) 吉見一起の引退試合。まずはこの祝祭を穏やかな気持ちで迎えられることに感謝したい。 もし昨日負けていれば、今日も「負けられない戦い」は続いており、そうなれば吉見の登板自体がどうなっていたか分からない。たとえ行われたとし…

新しい時代へ

○2-0DeNA(24回戦) まるで優勝決定戦のような緊張感だった。勝てば8年ぶりのAクラス入りが確定する今日の試合。マウンドには満を持してエース・大野雄大が上がった。 数字上は例え今日負けても残り2試合で中日が一つでも勝つか、DeNAが一つでも負ければAク…

蘇生

○5-4DeNA(23回戦) 9回表2死ランナーなし。最後のバッター、伊藤裕季也が10球目の変化球を空振りしてゲームセット。その瞬間、マウンドの福敬登の顔に溢れたのは、笑顔ではなく……涙だった。 木下拓哉と軽く抱擁を交わすと、福は帽子で目元を隠した。流れ出…

死に物狂いのバトンリレー

○7-5DeNA(22回戦) こんな試合ばかり見ていたんじゃ心臓が幾つあっても足りない。手に汗握る激戦を制した中日が連敗を6で止め、4位DeNAとのゲーム差も再び1.5に広がった。これで3位マジックは「3」となり、明日あさってを1勝1分以上で乗り切れば8年ぶりのA…

戦うことが、運命だった

●0-3広島(23回戦) 中日が1点も取れずに敗れ散った約20分後、横浜スタジアムでは梶谷隆幸のサヨナラ打で4位DeNAが劇的勝利を収めた。これで両チームの差は0.5ゲーム。3日からの直接対決は、まさしくAクラスを懸けた天王山となる。 不思議な感覚だった。昨日…

2020年ラストスパートの地獄

●3-9広島(22回戦) 福敬登にとって27日のエラーは、一度の失敗では割り切れないほどショックが大きかったようだ。 確かにあの時の福の落ち込みようは尋常ではなかった。滝野要が落球したその瞬間、まだインプレー中にもかかわらず両手を膝に当て、がっくり…

信じられるものが無くなった

●3-17広島(21回戦) 10月27日、阪神戦の8回裏。ミスの連鎖で中日の快進撃は終わり、代わりに始まったのは目を覆いたくなるような現実だった。 アルモンテが消え、ライデルが消え、ビシエドまでもが消えた。容赦なく襲いかかる離脱のスパイラルが、悲願のAク…

勝利優先の起用

●1-3阪神(24回戦) 大野雄大が投げる日は、中日が確実に勝てる日だ。今や球界を代表する大エースは、45イニング連続無失点の球団記録を引っ提げ、目下2試合連続完封をあげている阪神との最終戦に臨んだ。 大野ならチームの悪いムードを一掃するような快投を…

傷だらけの決闘

●1-9阪神(23回戦) 野球を見始めて以来、中日が甲子園球場をここまで苦にしたシーズンは記憶にない。今日の負けで1勝10敗。なんでも甲子園でシーズン10敗を喫するのは64年ぶりの球団ワーストタイ記録なのだと。つまり、多くのファンにとって生涯最悪の惨敗…

滝野の長い夜

●1-4阪神(22回戦) プロ初スタメン。プロ野球の門を叩いた全ての打者がまず目指すべき目標である。そのチャンスを今日、滝野要がつかんだ。入団2年目。大垣日大高ではあの阪口慶三監督の教え子として夏の甲子園にも出場。大阪商業大を経てドラフト6位指名で…

高橋宏斗、一本釣り!

www.chunichi.co.jp ◇26日 プロ野球ドラフト会議 入札8番目の阪神の指名が読み上げられた瞬間、胸を撫でおろした。中日を除く残る3球団はいずれも事前に指名選手を公表しており、横槍が入る心配はない。すなわち中京大中京・高橋宏斗の “一本釣り” 成功であ…

未練が断ち切れない

ドラフト会議を翌日に控え、中京大中京・高橋宏斗の1位指名を与田監督が公言した。先日のスカウト会議の時点では即戦力を希望する現場と、地元のスター候補が欲しいフロントサイドとで食い違いが生じていたが、最終的には「大学、社会人を含めてもトップクラ…

最後の1ピース

●5-9ヤクルト(22回戦) 「借りてきた猫」という慣用句があるが、ビジターの松葉貴大はまさにこれ。ホームでは3勝0敗、防御率1.27と抜群の安定感を誇るのに対し、ビジターだと0勝6敗、防御率5.45と途端に成績がガタ落ちになる。 確かにナゴヤドームは投げや…

暗黒戦士の意地をみた

○4-3ヤクルト(21回戦) 「♪ こんなに近くにいたのにどうして 気づかなかったの 今まで私」 ふとこんな歌詞が頭に浮かび、誰の歌だったかなと検索してみると、竹内まりやが牧瀬里穂に提供した『Miracle Love』(1991年)という曲だと分かった。身近にいた運…

“すごい男”を導く男

◯1-0DeNA(21回戦) 「ッシャアア!!!」 少し甲高い雄叫びが、マウンドに響いた。8回裏、2死二、三塁。この日迎えた最大のピンチを空振り三振で凌いだ大野雄大は、鬼の形相で小さくガッツポーズを作ると、すぐに相好を崩していつもの柔和な表情に戻った。 …

ライデルなき戦い

◯4-2DeNA(20回戦) 感情の起伏が激しい一日だった。まず朝、起きるなり目に飛び込んできたのは『阪神福留孝介、事実上の戦力外通告』の見出しだった。福留自身は現役続行を希望しており、移籍先を模索する方向だという。 来年44歳になる福留を喜んで迎え入…

逆転と畳みかけ

○6-1DeNA(19回戦) 1988年の中日は終盤にひっくり返す劇的な試合が多く、「逆転の竜」「ミラクルドラゴンズ」とか言われて敵球団に恐れられたという。ファンにとっては胸がすくような、たまらない展開だったことだろう。当時2歳。リアルタイムで見られなか…

太陽と埃の中で

●0-5広島(20回戦) 「強者は負け戦で余計な消耗をしないものだ」 とかなんとか調子ぶっこいた台詞を素で言えるほど、余裕綽々の敗戦だった。9連戦のラスト。当初は勝ち越せれば及第点、6勝3敗で御の字と想定していたが、蓋を開けてみれば7勝2敗。10日時点で…

代えどきの難しさ

○5-2広島(19回戦) 7連勝である。貯金5である。中日ファンは玄関先に球団旗を掲げて祝意を表明すべきである(強制ではない)。 ナゴヤドームでの快進撃は痛快であったが、まさかマツダスタジアムに来てもあっさり勝ち越しを決めてしまうとは。昨夜の “投” …

ホームランでよかった

○8-6広島(18回戦) 昼過ぎ、「ソイロ・アルモンテ登録抹消」の一報が飛び込んできた。ある程度は覚悟していたとは言え、快進撃の立役者の離脱はあまりにも痛い。 ホームランこそ多くないが、欲しい場面できっちりタイムリーを打てるポイントゲッターとして…

願いよ叶え!

○5x-3阪神(21回戦) 「♪ 願いよかなえ いつの日か そうなるように生きてゆけ」 B'zの『ねがい』というヒット曲の一節である。私を含めてプロ野球ジャンキーは、この歌のように願いを叶えるために日々慎ましい努力を重ねながら生きている。誰に言われるでも…

贔屓のエースが怖い

○3-0阪神(20回戦) 圧倒的な力を持つ者に対して、人は尊敬を通り越して畏れを感じるものだ。2010年代の大相撲で文字通りの無敵を誇った横綱・白鵬は、あまりの強さゆえに嫌われ、妬まれ、挙げ句の果てには「礼儀がどうのこうの」とつまらないイチャモンを付…

京田にロマンを見たい

○4-2阪神(19回戦) 先々週のビジター9連戦に続き、今週もなかなか難儀な組み合わせとなっている。日程自体はナゴヤで3試合、マツダで3試合とごく普通の内容だが、問題は中身である。 阪神戦の先発は高橋遥人、青柳晃洋、前回やられた岩田稔と苦手な投手揃い…

福谷で借金返済

○3-2巨人(24回戦) いつからだろう。やたらとラジオで “借金の過払金請求” のCMが流れるようになったのは。それだけ世の中には借金を抱えている人が多いのだろうが、できればもうちょっと長閑(のどか)なCMを聴きたいものである。 借金。南野陽子の『秋のI…

「大福丸」への橋渡し

○7-0巨人(23回戦) 「勝利の方程式」というフレーズが初めて登場したのは1993、4年頃のことだと言われている。当時の巨人・長嶋茂雄監督が、橋本清から石毛博史につなぐ必勝リレーをこう称し、一気に広まったとされる。 必勝リレー自体を発明したのがどこの…

トラウマを掘り返す

●1-7巨人(22回戦) 高木守道さんの追悼試合と銘打っておこなわれた今日の試合。背番号「1」着用、遥拝所の設置、黙祷、特別映像の上映、ご子息の登板、守道さんが好物だったホットドッグの販売数量増、『燃えドラ』特別バージョンへの差し替え……。 これだけ…