ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(8/25現地版)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言うことで「先週のナイスプレー!」という企画を行っている。今回は現地観戦した8/25の巨人戦からピックアップした。

 

投手部門:状態は上向き、福敬登のパーフェクトピッチング

 先発の高橋宏斗が7回2失点の好投で、この日の中日の話題を掻っ攫った。戸郷翔征との投手戦は令和における川上憲伸VS上原浩治を彷彿とさせるような、非常にハイレベルな投げ合いとなった。

 さて、その高橋宏斗がマウンドを降りた8回、バトンを受け継いだのが福敬登だった。3年連続で50試合登板を重ねた左腕も、ここ数年の勤続疲労から今年は本調子になれない日が続いている。3年間で72のホールドポイントを稼いでいたが、今年はわずかに4つ(8/25当時)と、すっかり勝ちパターンに名前を連ねることもなくなってしまった。

 

 この日は先頭の吉川尚輝、坂本勇人、丸佳浩の3人を14球であっさりと料理。とくに左打者の吉川、丸に対しては100回打席で対戦しても1回もヒットにならないような、それくらい完璧なピッチングをしていた。

 翌日、移動日からの試合となった阪神戦でも連投し、ピンチの場面で佐藤輝明をあっさりと打ち取った。

 

 5月に登録抹消となったときの防御率は11.57(7回9自責点)だったが、再登録された6月以降は17イニング投げて自責点3の防御率は1.59と、シーズントータルでも4.50まで数字を持ち直した。

 残り試合も少なくなり、大型連戦も組まれている9月。ブルペン陣も総動員になってくることが予想されるだけに、2020年のAクラス入りを知る男の復調はかなり大きい。頼れる男として、左打者を牛耳って欲しい。

 

打者部門:何度「上手い」と言ったか、土田の野球センス

 土田龍空。レギュラーの京田陽太が不振で2度の二軍落ちとなっている苦しい現状を、弱冠19歳のこの男が内野の要を支えている。この日も7番、ショートでスタメン出場するとこれまで2回6打者6奪三振の戸郷からあっさりと強襲安打を放ち出塁した。

 圧巻は5回の第2打席だった。この日の戸郷はフォークボールが冴え渡り、それまでの10三振のうち7つがフォークボールだった。この打席は初球を全く合わない空振りのあと、フォークを2球連続でファールし2ストライク。続く5球目のフォークを土田はうまく合わせレフト前へと運んだ。

 思えばサヨナラ安打を放った場面も、その2日後に放った勝ち越しタイムリーも、低めのボールにうまく対応していた。そしてこの安打もまた低めのフォークボール。イレギュラーな回転がかかった打球はレフト・ポランコの前でツーバウンドし、打球処理がもたつく形になった。そして土田は、まるでそうなることを知っていたかのようにスピードを緩めることなく2塁を陥れた。

 何度も何度も「上手い」と唸った土田のプレー。最終打席のバント失敗がモロに敗北へと近づけてしまったが彼のプレーは一挙手一投足に目が離せない。今はびっくりするようなスーパープレーもいつかは当たり前になる日が来るだろう。それだけまだ土田には伸びしろが用意されていることも楽しみで仕方がない。

 

 7月12日に登録されると、1試合をのぞき7月15日からスタメン出場を続けている。それでいながら直近10試合中9試合で安打を放ち、状態も上向いてきている。結果を残しているとはいえ、まだ土田は「試合に出させてもらっている」立場。来年の開幕戦のスタメンに名を刻めるよう、このままアピールを続けていってほしい。

 

 次回は8/30~9/1のDeNA戦、9/2~4のヤクルト戦を対象にピックアップ予定だ。横浜では村上宗隆が連日連夜の大活躍。苦手としている相手だけに、2週間前に手痛い2本塁打を浴びた小笠原慎之介がどこまで抑え込めるか期待して見てみたい。

 

yuya (@yuya51) | Twitter