ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(8/16~8/21)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言うことで「先週のナイスプレー!」という企画の行っている。今回は8/16~18の広島戦、19~21のヤクルト戦の中からピックアップした。

 

投手部門:悪いなりにゼロを刻んだ、根尾の2イニング目(8/20 ヤクルト戦)

 この日の根尾昂は明らかに本調子ではなかった。ストレートも150キロに届かなければ制球も少しずれ、キャリア初の1イニング複数与四死球。ゴリ押しで討ち取ってきたパワーピッチングがミートされ粘られ、ギリギリのラインに打球を運ばれて1失点。8回の1イニングを終わらせるのに22球を要してしまった。

 そんな酷いマウンドでも、8回の裏の攻撃時に根尾はベンチ前でキャッチボールを始めた。イニングまたぎだ。この日の状態では無謀にも程があるかもしれないが、私はこれをステップアップのための必要課程と見て取ることにした。

 前回登板はマツダスタジアムで初球を痛打されサヨナラ負けのシーンの中心にいた。敗戦投手ではないものの、気分が良いはずはない。それでいて次の登板でも失点となると、さすがの根尾とはいえ今後の登板に影響が出てきそうなところだ。

 そこをイニングまたぎで9回にゼロを刻んで試合を終えたことで、次回登板での潜在的な不安は解消できたことのように思える。

 J-SPORTS解説の権藤博氏は、この日の根尾を見て「2イニング投げるなら根尾も抑える工夫ーー例えば手元で動かすボールを操って凡打を誘うなどをしないと」と言っていた。

 確かに今後の起用法次第ではあるが、先発を見据えようとしたときには必要な能力であり、イニング間で修正する必要もある。1イニング目に失点してからのイニングまたぎをして得られることも多いと思う。

 

打者部門:石垣、剛と柔のハイブリット(8/21 ヤクルト戦)

 根尾が9回のマウンドを終えたその裏、石垣雅海がレフトのポールに当てる第2号ソロホームランを放った。真ん中低め、139キロのツーシームだった。

 今シーズン1号もそうだが、石垣は真ん中に来るハーフスピードが大好物だ。逆を言えばもっと速い球速帯では差し込まれる場面も目立つ。それでも彼のフルスイングにはロマンが詰まっている。

 しかし私が評価したいのは翌日21日の送りバントだ。同点の場面、1塁には代走に高松渡を起用し、絶対に失敗できない場面。もちろん相手バッテリーからしたら絶対に進めたくない場面。牽制を挟みながら、そして送りバントを警戒しながら投じられた3球目をしっかりと転がし、高松を2塁へと送った。その後の土田龍空の天才的な勝ち越しタイムリーをお膳立てしたのは紛れもない石垣の送りバントだった。

 ここまで49打席で4つの犠打を記録している石垣。一発長打の魅力はありながらも、バントの技量にも進歩がうかがえる。

 離脱者が多い中で「与えられている」セカンドでの起用も、このまま首脳陣にアピールできればレギュラーへの道のりも十分にあると思っている。土田との二遊間コンビも良く連携できており、華のあるダブルプレーを幾つも完成させている。

 阿部寿樹がサードで好守備を連発していようが、もともとはセカンドのレギュラーを張っていた。離脱している高橋周平、京田陽太も面白くないことだろう。こうなることで一気にチームの競争力が爆発し、活性化されてくる。長期離脱の石川昂弥だって控えているし、岡林勇希がセカンドという可能性も消えていない。いよいよ内野のレギュラー争いが楽しくなってきた。

 

 次回は8/23~25の巨人戦、26~28の阪神戦を対象にピックアップ予定だ。5位・巨人との差が縮まってきており、ぜひとも順位浮上のチャンスを得たい。

 

yuya (@yuya51) | Twitter