ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(7/13~7/20)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日、と言いたいが9連戦明けの移動日ということで「先週のナイスプレー!」という企画のお時間です。今回は7/13、14のヤクルト戦、15~17の阪神戦、7/18~20のDeNA戦の中からピックアップした。

 

投手部門:6回100球、「らしさ」を存分に発揮した上田洸太朗の先発マウンド(7/15 阪神戦)

 それはまるで先輩投手を見ているかのようだった。この日先発の上田洸太朗は北條史也に一発を浴び、致命的な逆転弾となり敗戦投手になってしまったが、これまでの登板の中で最も持ち味を出し切ったのではないか。

 ストレートの球速こそ140キロそこそこではあるが、それに加えスライダー、カットボール、カーブといった変化球をストライクゾーンのあちこちに散らし、相手打線に的を絞らせなかった。
 圧巻は3回裏の先頭打者、中野拓夢との対戦だったと個人的には思う。初球こそ変化球を真ん中に投げ込みストライクを取ったものの、そこから3ボールとなった。展開的にも追加点は許したくない所で、1番打者をフォアボールで、しかも2イニング連続先頭打者を歩かせるのは時代が時代なら大目玉を食らい、罰金モノだったに違いない。

 ここから上田はストレートを投げ続け、8球目の勝負球も決して厳しいコースではなかったが、しっかりとショートゴロに打ち取った。この回を三者凡退に抑えると、6回に近本光司にデッドボールを与えるまで11人を連続でアウトに取った。

 チームの大黒柱、大野雄大のような力のあるストレートでゴリゴリ押せる訳でもなければ、松葉貴大のように絶妙なコントロールを持ち合わせている訳でもない。だが、上田は懸命に腕を振って勝負を挑み続けた。その姿は先輩投手に引けを取らない、風格すら漂う19歳のナイスピッチングを称えたい。

 

打者部門:なければ勝ちがなかったかもしれない、木下拓哉のタイムリー(7/13 ヤクルト戦)

 岡林勇希が放った打球がレフトに飛ぶと、新外国人のキブレハンが打球処理をもたついた。満塁から走者一掃のタイムリー2ベースに球場全体が湧き上がった。

 とはいえまだ1点リードしただけに過ぎない。次の8回にひとりでもランナーを出してしまうとこの日も軽々スタンドにボールを飛ばす村上宗隆に打順が回ってきてしまう。先に嫌な展開を考えてしまう私の陰湿な部分が感じ取った最悪のシナリオを、次打者の木下拓哉が1球で吹き飛ばした。

 殊勲打を放った若武者をホームに還し入れ、月とスッポンのような2点リードに変わった瞬間の木下のガッツポーズは忘れられない。正捕手として、主軸としてこれまでとは違った責任感の中で果たした大仕事は、その後の清水達也の圧巻のピッチング、そして加藤翔平の価値ある一発に繋がった。

 試合としては岡林の逆転タイムリー、そして加藤翔平のダメ押し弾に目が行きがちだが、この試合を勝利に導いた大きな要因は木下のバットが生み出した5点目だったと思う。

 

 明日からの巨人3連戦が中止となり、次回はオールスター明けとなる。個人的な都合で恐縮だが、次回更新は8/8(月)となる。7/29~31の広島戦、8/2~4のヤクルト戦、8/5~7のDeNA戦を対象にピックアップ予定だ。何とか9試合全て開催されるような状況であって欲しい。

 

yuya (@yuya51) | Twitter