ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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思った以上に足りない……2軍が抱える深刻な投手不足

 ウエスタン・リーグのドラゴンズは今日で61試合目を消化した。ドラフト1位ルーキーのブライト健太に第1号が飛び出したのが好材料だ。

 チームは4月こそ7連勝があったものの、選手のコロナウィルス感染拡大中に13連敗をするなどして現在は借金生活。個人的には苦しい中よくやり繰りしていると感じているが、投手陣の不足に不安を覚えているので、それを解消できている良い面と、あまり見えていない悪い面の両方を紹介したい。

 

山井現投手コーチの穴を埋めた2年目投手たち

 昨年は101試合871.2回のうちの約9%にあたる80回を山井大介(現2軍投手コーチ)が担ったが、今年はその80回を誰が補うかが焦点だと感じていたが、上田洸太朗松木平優太福島章太の3人で見事に穴埋めに成功。何ならこのペースで前年退団した三ツ間卓也、丸山泰資、ロサリオを含めた134.2回をも補うかもしれない。

 

 上田は育成枠から支配下登録を勝ち取り、2試合1軍での登板も経験した。コロナウィルス陽性判定を受け離脱したが、6月26日のHonda鈴鹿との交流試合で実践復帰。3人の中ではもっとも安定感あるピッチングで再び1軍での先発登板を狙っていきたい。

 松木平は5月末の甲子園で実際にピッチングを生で見たが、外的要因で思うようなピッチングができなかった。自分の軸になるものができてくれば支配下も見えてくるだけに、ぜひとも今シーズン中の支配下を目指してもらいたい。

 そして昨年は1度の登板機会も得られずに育成落ちしてしまった福島がこの3人の中で一番イニングを稼いでいるし、1試合あたりの球数平均も一番多い。防御率こそ4点台だが4勝をマークし、支配下でドラフト指名された実力は垣間見えている。

 

それでも260回足りていない

 とはいえ、梅津晃大の33.1回、1軍での登板限定になっている高橋宏斗の33.2回、今年のブルペンを支えているロドリゲスの33回、清水達也の61.2回、山本拓実の55.1回、5人分の合計約210回足りていないのだ。

 なおも今年は笠原祥太郎が長期離脱して昨年同一試合消化時点での53回も失っている。それを足すと260回足りていないこの状況は2軍投手陣において如何とも難しい運用を強いられている。

 

 それでも岡田俊哉が45回、鈴木博志が61.1回と106.1回を2人で何とか埋めることができたが、頑張って計算しても2人で埋められる数字ではない。福島がこのまま山井一人分を稼いで、上田と松木平の回数分を足して、大嶺祐太と途中加入のタバーレスでどうにか収まるといったところか。

 

補強は必至、課題解決は早期に

 いずれにしても今後1軍、2軍投手誰の離脱も許されない。2軍がこのような運用状況になっているのだから、安易に入れ替えを頻発できるようなことにもならないだろう。

 タバーレス以外の補強も見ていかなければいけない。緊急トレードとも言いたいがメンツ的に余剰戦力が誰もいないので現実的に対人のトレードはとても難しいため、金銭トレードでどうにか獲得できないものだろうか。ただしこれは最低限年間通した投手運用をするためのものなので、本来あるべきではない。

 

 どうにか残り試合を怪我人発生させることなく消化し、今見えている課題を少しでも早期に解決して欲しい。

 

yuya (@yuya51) | Twitter

*サムネイルは2015年11月の練習試合のものです