ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(5/31~6/5)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日ということで「先週のナイスプレー!」という企画を行っている。今回は5/31~6/5に行われた6試合を対象に、目立ったプレーには漏れてしまっているが個人的にナイス!と思われたプレーを投手部門、野手部門に分けて紹介する。

 

投手部門:復調のホールド、嫌な流れを断ち切った祖父江大輔(6/2 楽天戦)

 2試合連続の逆転負けを経て、それまで6試合連続でホールドを挙げていた祖父江大輔は交流戦からビハインド、そして大量リードの展開で2試合起用された。そしてオリックス戦で再び1点リードの場面で登板するも痛恨の失点を喫してしまった。

 今シーズン祖父江が失点した試合は3試合、しかしいずれの登板でも試合の行方を大きく左右する展開となってしまっている。逆を言うと、それだけ祖父江が担ってきた重責の大きさを実感している訳でもある。

 

 さて、6月2日の試合では清水達也をイニング跨ぎさせたものの2イニング目は苦しい展開に。結果としてロドリゲスを前倒して起用することになってしまった。この展開は先に挙げたオリックス戦同様だ。この時は先週のナイスプレーに挙げた山本拓実がマウンドに上がり、この日ももしかしたら……と思わせたところでの祖父江起用だった。

 色々な思いが去来していたことだろうが、祖父江はこの回西川遥輝、小深田大翔、浅村栄斗の3人を12球で片付けた。

 

 祖父江の通算登板数は8年で372試合。チーム最多の田島慎二が10年で407試合だが、田島はトミー・ジョン手術の影響もあり実働は9年だ。今年35登板することで前年までの田島に並ぶタフネス右腕。2020年に最多ホールドを獲得したときのI/IP(1イニングにかける平均の球数)は15.25だったのが昨年は17.73に悪化し、1イニングあたり2.5球多く投げることになってしまった。サッと1イニングを終わらせるのが祖父江の良さなだけに、この日のホールド、そして土曜日の勝利投手という薬をして復調を期待したい。

 

野手部門:高橋周平の激走が快勝を引き寄せた!(6/5 ソフトバンク戦)

 前キャプテン高橋周平が苦しんでいる。木下拓哉、阿部寿樹、鵜飼航丞といった選手たちが次々と強い打球を外野に飛ばす一方でゴロを量産。外野に飛んだ当たりを見ても87.1%がアウトになっており、チームでもダントツ悪い数字だ(2位が京田の77.3%=50打席以上)。驚くことなかれ、高橋周平が最後にバンテリンドームでホームランを放ったのは昨年6月23日と、もうすぐ1年が経過しようとしている。

 守備でもここまでのUZRは三塁手で-0.2となっており、ゴールデングラブ賞を2年連続で獲得した選手にしては非常に寂しい。戦線離脱した石川昂弥が+4.0と傑出しているだけに、ファンは歯がゆい思いをしているだろう。

 

 背番号3のユニフォームがリビングに飾ってある我が家だが、彼が躍動する姿を見られないことにはこのチームの大きな浮上はないと思っている。

 今週はたくさん良いプレーがあったが、日曜日のソフトバンク戦、8回裏の場面をピックアップした。鵜飼の得意とする低めのボールをうまくさばいて外野の奥深くまで持っていくと、高橋は躊躇なく1塁からホームへ駆け抜けた。あっという間の生還がチームに与えた3点リード、そして後の4点リードは平成後期からの絶対的王者チームの勢いを完全に止めた、素晴らしい走塁だった。

 決して俊足とはいえない高橋だが、走塁能力の高さは以前から評価されている。ひとつ先の塁を狙う意識と判断力は技術でありセンスが為せるものである。今シーズン34回の出塁で約3分の1にあたる11の得点を記録している。出塁の頻度が増えれば、彼の走塁センスが際立つ場面が増えることだろう。

 

 交流戦最終週、大爆発を期待したい。

 

 次回は6/7~6/12のロッテ戦、日本ハム戦のビジター6試合からピックアップ。今週の勢いそのままに交流戦の勝ち越しを期待している。

yuya (@yuya51) | Twitter