ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(5/24〜5/29)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日ということで「先週のナイスプレー!」という企画を行っている。普段なら5/24~29に行われた6試合を対象に、目立ったプレーには漏れてしまっているが個人的にナイス!と思われたプレーを投手部門、野手部門に分けて紹介しているが、今回は観戦した5月28日のオリックス戦からピックアップした。

 

投手部門:自己最速!魂の154キロ、山本拓実(5/28 オリックス戦)

 貴重な勝ち越し点を挙げた8回、裏のマウンドに上った山本拓実。日本を代表する絶対的エースから意地でもぎ取った1点はオリックスを古巣にする三ツ俣大樹のバットから生まれた。無事にゲームセットの声を聞くことができれば間違いなく三ツ俣がお立ち台に上がる。だが、現実は簡単ではなかった。

 先頭のマッカーシーに出塁を許すと、代走には小田裕也。緊張が走る場面で杉本裕太郎に投じた初球のカーブがワンバウンドし、木下拓哉が前にこぼした。その瞬間、小田は躊躇なく2塁へと陥れた。

 その後杉本を大きなセンターフライに打ち取るも、タッチアップで一死3塁のピンチを迎えたときに、立浪監督が自らマウンドに向かった。多少の時間を置いて次打者の頓宮裕真は初球の変化球を打つも浅いセンターフライに倒れた。これでは小田も帰れない。

 たちまち打球がフェアゾーンに飛んでしまうと同点。逆転まで許してしまうと残すイニングは9回のみ。絶対にアウトが欲しい状況で、野口智哉に投じた初球はすさまじい音を立てて木下のミットに収まった。

 

 その瞬間、球場がざわめいた。スコアボートに刻まれた「154」は、球速はもちろん、キレも球威も抜群。この日投じた13球で唯一の150キロ超えはルーキーを仕留める初球には十分すぎた。

 

 今年ビハインドロングから始まった男が、ついに8回を任された。不安視された制球力も改善された。公立高校の希望の星のサクセスストーリーに新たなページが追加された。

 

野手部門:渡は超特急 間違いなく勝利に貢献したプレッシャーラン(5/28 オリックス戦)

 一軍復帰後初スタメンの桂依央利が全力疾走でもぎ取った内野安打。直後に高松渡がすぐさまベンチから出てきた。

 3回に先制を許すきっかけとなったスリーベースを放った岡林勇希とじっくり勝負したいマウンド上の山本由伸。ところがあと一歩で牽制アウトにできそうでセーフになったり、突拍子もないタイミングでスタートし慌てて戻る高松の存在が至極面倒だっただろう。自分の間合いで投げられず岡林にはフォアボールを与え、これが致命的な進塁となった。

 

 翌日29日に私はウエスタン・リーグの阪神戦(甲子園)を現地観戦した。2回、セカンドの堂上直倫が3打者連続でまずい守備を連発(遠藤:正面のセカンドゴロを2塁フォースアウトにしたかったが、判断ミスで内野安打→高寺:なんともない打球をファンブル→小幡:センター前に抜けそうな当たりを弾いてタイムリー)し、大量失点のきっかけを作るなどチームを支えてきた守備職人に陰りが見え、いよいよ堂上に頼り続けるのも厳しいと、この目で現実を目の当たりにしてしまった。

  開幕当初こそセカンドの守備に入ることもあった高松だが5/5のDeNA戦を最後にセカンドでの出場が遠ざかっている。守りでアピールできるようになればベンチの「もう1枚」を他のところに充当できるだけに、なんとか代走以外での守備機会を得たいところだ。 

 

 次回は5/31~6/5の楽天戦、ソフトバンク戦からピックアップ。6試合ともすべてホームゲームなだけに、勝ち越して交流戦で貯金を作る素地を作って欲しい。

 

yuya (@yuya51) | Twitter