ちうにちを考える

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バント?ヒッティング?代打?あなたの意見は?!

●6-7巨人(8回戦:東京ドーム)

 

 高橋宏斗と中山礼都、同じ高校からプロに入った対決をまさか2022年に見られるとは思ってもいなかった。結果は2打数1安打。中山の3打席目に回るところで、高橋宏斗は無念の途中降板となってしまった。

 

 さて、本日は先の記事にもなっていた9回の場面について私見を述べたいと思う。三ツ俣大樹に変わって代打・福留孝介が告げられた場面だ。

 立浪監督は試合後インタビューで「三ツ俣で送る選択肢もあったが……」と発言し、これが更に議論を呼び起こした。2点ビハインドで送りバントとはなんと消極的なのか、ビジターで同点狙いのバントでは勝てない、など多種多様な意見が並んでいた。

 

 私はというと、現場の判断したことなんだから別に何とも思わないし、自分が口を出したところで過去も変わらなければチームになんの影響もない、というのが本音なのだがそれだけではつまらないので、もし自分が監督だったとしたら?というifストーリーを以下に述べる。

 

代打は出さない、三ツ俣にバント

 結論から言うと、見出しの通り三ツ俣にバントだ。三ツ俣のバント技術は昨年138打席と少ないながらもチームトップの13を数えた。この日の試合でも初回と7回にそれぞれ犠打を決めている。

 三ツ俣のあとは阿部寿樹、ビシエド、A.マルティネスと決して俊足とはいえない右打者が続く。三ツ俣にしても、平均的といったところだろう。そうなるとつきまとうのが併殺のリスクだ。

 2つアウトを一気に献上するという最も避けたいシチュエーションを、1つのアウトと引き換えに、なおかつランナーを1つずつ進めさせることができる戦法をここで取りたい。

 

 送りバントに関しては損益分岐点が極端に低い、得点効率は強硬策より悪い、といった数字が実際に出ているのは知っての上での選択だ。これは長年蓄積されたビッグデータの中からマクロの視点で考えた時の話であり、9回表2点ビハインド、打者はチームトップクラスのバントの技術を持つ三ツ俣と、投手は160キロに迫る豪速球が売りのデラロサ、1塁には岡林勇希、2塁には溝脇隼人と足の早いランナーがいる、という情報を付け加えたときに、それでもバントは非効率なのかと考え直す必要があるのではないか。

 

 バント技術に長けた選手が打席に立とうとしているのだから、その後の戦略も立てやすくなる。一死2、3塁で阿部、ビシエド、A.マルティネス。ワンヒットで同点のシチュエーションがセットされた訳だから、彼らの打棒に懸け、それで敗北するのであれば致し方ないと思える。

 また、彼らが出塁しランナーに出れば同点になった場面で切り札・高松渡を使うことができる。ここまでをワンセットと捉え、同点にするための送りバントではなく同点になったあとも更にプレッシャーを与えられる積極的送りバントと考えたい。

 

打者が一人前後にずれていたら、話は別

 と、ここまで私見を述べたが、このシチュエーションで打順が1つ前後にずれていたら、すなわち岡林か阿部が打席に立っていたら、バントは使わなかっただろう。

 上は打席結果によってどう状況が変化するかを簡単にまとめたものだ。アウトを献上することを↓としたが、三ツ俣にとってバントが最良の選択である一方、岡林のバット技術であればバントさせるよりも単打で出塁、得点も見える。阿部であれば併殺のリスクをしてでも長打で同点、もしくはホームランで逆転のシーンも見えてくる。

 今年の三ツ俣は長打が多く、実際には打たせて長打で同点といったケースもあるだろうが、何せ今日2犠打を決めている。猛打賞ならぬ猛打賞という結果になっても悪くないんじゃなかろうか?

 

他の執筆陣は?

 気になったのでブログ執筆陣にも同様に私見を伺ったところ、一人はバント、一人は三ツ俣にヒッティングといった回答だった。なるほど荒れ球のデラロサにプレッシャーをかける狙いもあるようだ。もう一人は論ずるに値しないとでも感じたのだろう、何も反応がなかった。

 

 自分の考える当然は、誰かにとって当然ではない。いろんな考え方をもって視野を広げるのも楽しみの1つだ。

 

yuya (@yuya51) | Twitter

 

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