基本的に月曜日はゲームがない移動日ということで「先週のナイスプレー!」という企画を行っている。今回は4/12~17に行われた5試合を対象に、目立ったプレーには漏れてしまっているが個人的にナイス!と思われたワンプレーを投手部門、野手部門に分けて紹介したい。
投手部門:嫌な空気を一掃したジャリエルのイニング跨ぎ(4/17 広島戦)
2回を終えて8-0という圧倒的リードの展開でも、楽勝ムードを許さなかったのはマツダスタジアムの空気に他ならない。先発・福谷浩司が5回3失点でマウンドを降りると7回に清水達也がさらに1点を失い4点差。この間打線は満塁のチャンスに得点ができないなど無得点のまま嫌な空気が漂っていた。
隙を見せるとやられてしまうのがプロ野球界の常。マツダでは昨年、4点リードの場面で登場したR.マルティネスが坂倉将吾に手痛いサヨナラ3ランを打たれ敗北を喫している。そして前日も、この日も同じ坂倉にはタイムリーを打たれている。悪夢を繰り返す訳にはいかないなか、救世主のジャリエル・ロドリゲスがマウンドに上がった。
1.1イニングを打者4人、2奪三振と相手の流れを完全に断ち切るイニング跨ぎ。後述するがこの間には阿部寿樹の値千金の2ランが生まれているが、そのリード分をもってしても大事な大事な8回のイニングを完璧に封じ込み、勝利を手繰り寄せたといっても過言ではない。
裏では佐々木朗希が2試合連続のパーフェクトピッチングを達成しようかとしていた最中。世の中の野球ファンの注目は千葉に集まっていたことだろうが、広島では今年から背負う背番号29が見せつけた圧倒的なピッチングこそがこの日の勝利に大きな貢献を与えたことに間違いはない。
野手部門:欲しかった「ダメ押し」2ランを放った阿部寿樹(4/17 広島戦)
先制、中押しを2イニングで達成してから5イニングはゼロ行進。その間に残塁は6を数えていた。試合の流れがまだ定まっていない中、阿部寿樹が放ったレフトへの一発はここ数年できていなかった勝敗を決定づける「ダメ押し」の2ランホームランとなった。
ビジターではどれだけ打者陣が頑張れるかが鍵といわれる中、ここまで東京ドーム、神宮球場、そしてマツダスタジアムと打ち勝つ野球で勝ち星を手にしている。3点差、4点差からさらに引き離す攻撃は対戦相手の主力選手を下し、白旗をあげさせるという意味では大変重要なものだと思う。本来4回、5回にやっておかねばならないダメ押しができずにセーブシチュエーションで投げさせるピッチャーを何人も費やしたこの試合、本来のやっておくべき仕事はこれだ、と言わんばかりの阿部のダメ押し2ランが持った意味の大きさを噛みしめている。
次回は本拠地・バンテリンでのヤクルト2連戦と、巨人3連戦をピックアップ予定。どのようなナイスプレーが見られるか楽しみだ。
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