ちうにちを考える

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今季初のズムスタは惜敗。気になるのは大ベテラン・福留孝介の状態だ

●2-3広島(4回戦:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 今季初めての屋外デーゲーム、初めてのズムスタでの試合は1点差で敗戦。先発・岡野祐一郎が自らのバットで先制点をもたらすも、リードを守りきれず。28歳のバースデー登板を勝利で飾ることはできなかった。

 野手陣はわずか4安打(そのうち1本は岡野だ)に終わり、京田陽太とビシエドが同イニングに失策を犯すという場面も見られた。やはり普段とは違う環境、ましてや今季初めての試合でアジャストしていくのは難しいのだろう。

 チームとして、この敗戦はそこまで引きずるほどでもないかなと感じる。勝ちパターンの投手をほぼ温存しながらも相手の追加点を許さなかったし、逆転のチャンスも何度かあった。9回には足のスペシャリスト・高松渡、そして代打の切り札・福留孝介を投入する機会に恵まれたのだ。栗林良吏がブロウンセーブを繰り返すとは思えないし、毎度毎度「ミラクルエイト」「逆転の竜」というわけにもいかない。

躓きは開幕戦からだった

 少し気になっているのは、福留の状態だ。今日の打席でも栗林に変化球で崩され、最後は150キロに振り遅れの三振を喫した。

 いま思えば、躓きは巨人との開幕戦からだった。菅野智之との相性や大舞台での強さを買われ、3番・左翼でスタメン起用されるも、4打数ノーヒット。以後は代打に戻り、都合9打席続けてヒットが出ていない。選んだ四球も1個だけで、三振は今日のを含めて3つ。捉えたといえる当たりもほぼなく、昨季のような「神通力」がなくなってきている印象だ。

 10日後には45歳を迎える背番号9。彼の前では年齢は記号でしかないと思っているが、雑音を振り払うためにも早く1本出てほしいのが本音だ。

ファームには好調の選手が控えるが……

 ただ、いつまでも大ベテランの状態待ちというわけにもいかない。ファームでは石岡諒太が打率.429、OPS1.031と無双状態をキープし、郡司裕也も出塁率と長打率がともに4割超と好成績を残している。「立浪-片岡ホットライン」ならいずれ昇格の芽はありそうで、手遅れになる前にテコ入れを行う可能性はある。

 確かに、福留クラスの選手ともなるとなかなか扱いが難しいと思う。本人が志願でもしない限りファームに行くことは考えにくい。日々の試合を動かす点においても、「名前」で勝負できる数少ない打者だし、相手が嫌がるのも分かっている。それだけに現状がもどかしい。

 投手のウイニングショットを鮮やかに振り抜き、華麗なバット投げで魅せる。そして貫禄のドヤ顔――。スーパースター・福留孝介には果たして余力があるのか、否か。

Ikki KAGA (@ikki_0306) | Twitter