ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

MENU

頼れるリリーバーが帰ってきた! 祖父江大輔が頂へと導く

「♪その船を漕いでゆけ お前の手で漕いでゆけ お前が消えて喜ぶ者に お前のオールを任せるな~♪」

 4月12日、バンテリンドームナゴヤで久々に響いたTOKIOの『宙船』。祖父江大輔が一軍のマウンドに帰ってきた。

 この日の阪神戦、1点ビハインドの8回に登板した背番号33。2死から四球を与えたものの、佐藤輝明を内角スライダーで三振に斬って取り、自らの復帰マウンドを無失点で終えた。

 そして、直後の攻撃でチームが逆転したため、勝利投手が転がり込む“おまけ付き”だった。

いかに祖父江の存在が大きいか

 今季はキャンプ終盤に右肩痛を訴え、調整が遅れていた。昨季までの8年間で372試合に登板。年平均46試合以上投げる計算となる。本格的な投手経験は大学からと遅咲きではあるが、さすがに勤続疲労は避けられなかったか。ただ、復帰マウンドを見た限りはスピード、キレともに違和感がなかっただけに、ひとまず心配はいらなそうだ。

 本人は「ちょっと力みました」と反省の色を見せた一方、立浪和義監督は「経験がものを言うではないですけど。非常に頼もしかった」と称賛。また、14日の試合後には落合英二ヘッド兼投手コーチも「祖父江が帰ってきたこともあってか、各自が自分の役割が分かってきて、落ち着いてきた」とコメント。いかに祖父江の存在が大きいかうかがえる。

 現状のブルペン陣はクローザーのライデル・マルティネスを中心に、主にジャリエル・ロドリゲスが8回、清水達也が7回を任されている。祖父江もこの「勝ちパターン」の一角に食い込んでいくのだろうか。

 他にも田島慎二、福敬登、藤嶋健人、森博人らが控え、開幕直後に岩嵜翔が離脱したショックを感じさせない陣容。指揮官が「12球団でも一番」と胸を張るのも頷ける。

“生涯ドラゴンズ”を誓う

 昨季途中にはFA権を取得。かつては低年俸で話題となり、「評価してほしいならFAを取ってほしい」とフロントから言われたこともあったが、今では1億円プレーヤーに。複数年契約を結び、“生涯ドラゴンズ”を明言している。

 ならば、やることは一つ。引き続きブルペンを支え、チームを優勝へ導く――。地元・名古屋が生んだ鉄腕は『宙船』を背に颯爽と登場し、持ち前の眼光ビームで相手打者をなぎ倒していく。その先に立浪監督の胴上げが待っているはずだ。

Ikki KAGA (@ikki_0306) | Twitter

 

選手・監督コメント引用:「中日スポーツ」「スポーツ報知」「日刊スポーツ」