ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先週のナイスプレー!(3/25~4/3)

 基本的に月曜日はゲームがない移動日。そこで「先週のナイスプレー!」という企画を行おうと思う。今回は開幕カードを含めた9試合を対象に、目立ったプレーには漏れてしまっているが個人的にナイス!と思われたワンプレーを投手部門、野手部門に分けて紹介したい。三日坊主ならず三週間坊主にならないように自分にもプレッシャーをかけていきたい。

 

投手部門:サヨナラ勝ちの機運を高めた田島の投球(3/30 DeNA戦)

 高橋宏斗のプロ初先発の試合は中盤に橋本侑樹の乱調で一時は5点ビハインド一方的な試合になってしまった。昨年までであれば気落ちをしてしまい打線は為す術もなく黙り込んでしまうのが痛切だった。しかし、今年は違った。
 8回に大島洋平、平田良介、鵜飼航丞の3連打で1点差まで詰め寄るも、4番のビシエドが併殺打で同点、逆転ならず。しかし、この時点でドームの雰囲気はもはやビハインドの試合ではなくなっていた。

 そこで9回の表にマウンドに上がったのが田島慎二だ。失点してしまえばもちろんのこと、出塁を許すだけでサヨナラ勝ちを誘う雰囲気はたち消えてしまう。そんな厳しい条件で田島はDeNA打線の中軸につながる楠本泰史、佐野恵太、牧秀悟を三者凡退に仕留めた。アウトをひとつ奪うたびに歓声は大きさを増していった。
 投じた15球全てが木下拓哉の構えたミットから大きく逸れることなく、コースに収まった。決して間違えることなく、丁寧に投げた15球。結果として試合はサヨナラのチャンスを作ったものの敗北してしまったが、この日の田島のようなピッチングはサヨナラ勝ちに不可欠であることを強く感じた。

 

野手部門:3年目とは思えない岡林の打席(4/1 広島戦)

 大野雄大と大瀬良大地の投げ合いとなったこの試合、ギュッと締まった展開だった。試合が決まった8回裏、ルーキー・鵜飼の同点打、そして阿部寿樹の逆転タイムリーと、貴重な2得点を彩ったのが岡林勇希の打席だった。

 1死から大島が出塁後、続くはここまで3打席、大瀬良には良いように料理されていた岡林。ここで岡林は2球連続でセーフティバントの構えで大瀬良を揺さぶりにかけた。何とかしなければいけないと考えたアイデアだろう。すでに100球を投じている大瀬良の足元を動かし、結果として2得点に繋げた。

 もちろん大瀬良も嫌な予感を感じ取ってか、3球目の前に牽制を挟むなど細心の注意を払っていたのは明らかだった。その次の4球目、この日大瀬良が投じた111球目にエンドランが決まり、1死一、三塁というチャンスメイクとなった。

 あのアライバを彷彿とさせる大島、岡林の1、2番。俊足巧打でかき回した荒木雅博が大島だとすれば、しぶとくボールに食らいつき、チャンスを拡大する井端弘和が岡林だ。井端の域に達するにはかなりの力量が必要とされるが、岡林ほどの才能があれば若くしての到達も可能だろう。
 2000本安打まで250本を切った大島の技術・経験の価値を最大化させるのが若き3年目という、今シーズンの上位打線にはワクワクしかない。

yuya (@yuya51) | Twitter