ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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積み重ね

●2-4巨人(開幕戦:東京ドーム)

 得点圏であと一歩が出ずに負けた、まるで去年を見るような負け方だった……。という見方はあるかもしれない。だが直接的な敗因は5回の裏に凝縮されているようにも思えた。あっという間に許した逆転は取られるべくして取られた3点だったように見える。

ミスの積み重なった5回裏

 2アウトまでは危なげなく奪った訳だが、先頭打者の吉川尚輝は完全に死んだ当たり。これをビシエドから大野雄大にトスしたものの大野の足がベースに触れたそのわずか後にボールが渡った。

 精一杯のプレーだったことには間違いないが、大野の足をつくタイミング、ビシエドのトスのタイミング、刹那の差で許した出塁が勝敗を分けてしまった。ある意味プロだからこそ起こったようにも思える。

 そこから盗塁を木下拓哉が悪送球、阿部寿樹も捕球できず、わずか1球で2死三塁のピンチに変えてしまう。打席の廣岡大志はインハイのボールに自ら当たりに行くような形となり、結果としてボール。その是非は避けるが直後のボールが真ん中高めに入りフェンス直撃のタイムリーとなった。
 無駄な進塁にはならなかったが大島洋平もフェンスに跳ね返ったボールを追いかける形となり、続くポランコのライト前安打でも岡林勇希はホーム送球に手間を取ったうえに悪送球となった。こうなれば4番の岡本和真が追撃になるタイムリーを放つのも目に見えていた。

 ワンプレー、ワンプレーに見える小さなミスの積み重ねが3失点になってしまった。

いろいろな “積み重ね” が見えた試合

 ただ、ネガティブな積み重ねだけではない。2番・ライトで開幕スタメンを勝ち取った岡林は猛打賞を記録。チームの初打点を記録したタイムリーもだが、156キロをきれいに流し打った9回のヒットは、その直前に打った大島のバッティングを再現するかのような当たりだった。
 シーズン210安打を放ち、当時の安打記録を作った1994年のイチローもプロ3年目、開幕は2番での出場だった。若武者がどこまで安打数を積み重ねられるかが本当に楽しみだ。

 

 そしてもうひとつ、7回の裏にマウンドに上がった田島慎二が1イニングを無失点に抑えた。昨年トミージョン手術から復帰したが東京ドームでの登板機会はなかった。これで東京ドームの田島という相性の悪さを払拭し、1から新たな田島伝説の積み重ねを期待したい。

 良くも悪くも、3時間固唾をのみ続ける毎日がやってきた。みなさん、今年もどうぞよろしくおねがいします。

yuya (@yuya51) | Twitter