ちうにちを考える

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対外試合初勝利、主役は鵜飼だけじゃなかった! マスター阿部も健在ぶりをアピール

○7-4日本ハム(練習試合)

 新庄ビッグボス率いる日本ハムを北谷に迎えての練習試合は勝利。この日が “初陣” の立浪和義監督にとっては幸先の良いスタートとなった。

 ともに若手主体のメンバーらしく、両軍合わせて19安打11得点、4失策。三者凡退は両軍ともわずか1回ずつ。個性が爆発する場面と、一つひとつのプレーの粗さが見て取れた。

ルーキー鵜飼がいきなりポテンシャル発揮

 1試合4本塁打。

 ドラゴンズファンには新鮮、そして甘美に感じられる響き。「らしくない」と言われればそうだが、昨季までの貧打ぶりを思うと、小躍りしてしまいそうである。

 堂々主役を張ったのは、ドラフト2位ルーキーの鵜飼航丞。3番・レフトでスタメン出場すると、第1打席でいきなり痛烈なヒット。そして第3打席では、高めに入ったスライダーを逃さず、レフトスタンドへ消える特大2ランをぶっ放したのだ。

 この一発について、立浪監督が「外国人が打ったようなすごい本塁打。すばらしい当たり」と振り返れば、評論に訪れていた和田一浩氏も「天性の長距離砲の素質」と感嘆。さすがにこのまま打ち続けるとは思わないが、ポテンシャルを見せつける意味では十二分な活躍ぶりだ。

“チーム1号” は新打法に取り組む阿部

 鵜飼が打つ3イニング前、“チーム1号” ホームランを放ったのは阿部寿樹。先制を許した直後の2回裏、左中間へ同点ソロを放った。阿部といえば、今季から取り組む新打法が話題。早速結果が出て何よりだ。

 腕を引き、脚を振り子のように上げる従来の打法に比べると、今季の打法は至ってシンプル。構えたトップをほとんど動かさず、脚も体重移動のためにわずかに上げるだけ。フォロースルーの大きさから「外国人みたい」「長打に振り切ったかのよう」とファンの声も聞かれたが、おそらく確実性向上を狙った変更と見る。

 事実、2019年に.291の好成績を残してから、20年が.257、そして昨季は.209と年々打率が低下。つかみかけていた二塁のレギュラーポジションを失い、今季は外野にも挑戦。不退転の決意でキャンプに臨んでいるのは容易に想像がつく。

ファーストチョイスではないかもしれないが……

 若手登用が目されるチームの現状において、阿部がファーストチョイスに選ばれる可能性はそこまで高くない。石川昂弥という超逸材が元気であれば二塁に収まると考えるのが自然だ。もしくは二塁に高橋周平、三塁に石川昂が入るオプションも想定される。阿部が打撃に磨きをかけ、外野を守れるように準備するのは当然かもしれない……そう思っていた。

 ただ、今日の目の覚めるような一発には胸のすく思いがしたし、守備だって一時期は京田陽太とともに盤石の二遊間を形成したのだ。いまさら実力は疑いようがない。

「俺もいるんだぞ!忘れるな!」

 首脳陣、そして石川昂を使うものだと決めつけているファン(なんなら私自身)へ。強烈なアピールをかました背番号5から今後も目が離せない。

Ikki KAGA (@ikki_0306) | Twitter

<コメント引用、参考>

「中日スポーツ」「日刊スポーツ」「スポーツ報知」