ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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日本ハムの対外試合の意図を考える

 新庄剛志「BIGBOSS」が連日キャンプの話題を独占している。初の対外試合となった2月8日には奇抜な打順、普段とは違う守備位置で組んだスタメンに度肝を抜かれた方も多かったのではないだろうか。

 試合後の取材では、BIGBOSSははっきりとした意図は特に名言せず「面白かった」「楽しかった」というポジティブな表現に終始したようだが、やはり守備位置や打順に関する深い意図は知りたかった。そこで、私なりに考えた意図をここに記したいと思う。

 

中日版奇抜オーダー(例)

 例えば中日が対外試合を組んだときに、以下のオーダーだったら皆はどう感じるだろうか。

1. 高橋周平 レフト
2. 石川昂弥 ライト
3. 京田陽太 センター
4. 高松渡  サード
5. 根尾昂  ファースト


 

 打順適正も、守備適正もまったく異なる場所で彼らが何を思い、試合に挑むことになるだろうか。ここに意図が隠れているのではないかと私個人的には感じた。

 つまり、本来主軸を担うべき高橋周平や中軸を期待されている石川昂弥が1、2番に立ったとき、彼らの中にある「型」がブレることなく力強いバッティングができるかどうか。高松渡が4番に入ったところで「長打で上位打線を返さなければいけない」という固定概念を払拭できるのか。
 この打順が得点に繋がるかどうかは二の次として、しっかり自分の作り上げてきたバッティングがどういった打順でも同じことにできるかどうかが大事になってくるのではないだろうか。
 ましてや今までとは全く違う守備位置での出場だからこそ、オンタイムで動いている現実と全く違うことが起こっていても打席では自分の信念を曲げずにバッティングができることこそが、例えばサヨナラの大チャンス、ひいてはAクラス確定や優勝に向けた瞬間などで真価を発揮するようにも思える。

 

 守備位置についても同様だ。先日の日本ハムではレフト・野村佑希、センター・細川凌平、そしてサード・万波中正、ショート・五十幡亮汰という守備位置に目を引いたが、適正に関していうとサード・野村、ショート・細川、そしてレフト・万波、センター・五十幡が妥当なところだろう。隣り合わせにしたコンビの横の連携は変えないことで、互いの守備範囲を知ることや、中継プレーでの正しいラインの作り方などを学べるはずだ。メディアに語ることはなかったが、新庄BIGBOSSの意図がこうであるように私は感じた。

※サード・万波、ショート・五十幡は2月6日の紅白戦で実施済

 

 他にも、紅白戦では常に1死満塁からのケースで行うなど、ありそうでなかった発想で楽しませてくれる日本ハムも2016年の日本一を最後に、直近5年間で4度のBクラスと低迷している。パ・リーグではCS出場から最も遠ざかっている(それでも最後の出場は2018年だが)チームがユニークな手法で変化を感じさせている。

 中日も落合英二コーチの「ストライクに投げるテスト」の実施や、中村紀洋コーチの指導で大きく振れる選手が増えてきたようにも見える。ぜひとも昨年までとの変化をこのキャンプ、オープン戦でたくさん見せてもらいたいものだ。

 

yuya (@yuya51) | Twitter

 

【参考資料】

「スポーツ報知」