8年ぶりのAクラスという昨季の結果を受けて本気で優勝を目指した2021年シーズンは、残念ながら借金生活と下位低迷に逆戻りの一年となってしまった。
オフには新政権が誕生。ファンの気持ちもすっかり来シーズンに傾いてるが、ここであらためてドラゴンズの2021年を “10大ニュース” と銘打って振り返ってみよう。
毎年恒例のこの企画。去年の10選は↓から。
今年はせっかく4人でシーズンを完走したので、それぞれの選手や事柄について書いた代表的な記事を振り返る形式で進めたいと思う。
それでは今年もいってみよう!
10位 さすがの福留
14年振りの古巣復帰となった今季、福留孝介は主に代打の切り札という役割でチームに多大な貢献を果たした。入団が決まった昨年12月には44歳の獲得に対して拒否反応を示すファンも少なくなかったが、コースケはいつだって結果で黙らせるのだ。
3番DHでスタメン出場した5月29日の日ハム戦では4安打を放つ離れ業をみせるなど、往年を彷彿とさせる活躍も印象的だった。オフの契約更改では300万円増でサイン。球界最年長、まだまだそのバッティングはドラゴンズに必要だ。
おらおら‼︎ 入団に反対してた連中の土下座はまだか‼︎
9位 与田政権3年間の戦いに幕
3年契約の3年目、更なる飛躍が期待された与田ドラゴンズに待っていたのは苦しい現実だった。事実上の解任が報じられたのが10月12日の事。選手を貶さず、庇い、全ての責任を一身に負い続けた。間違いなくドラゴンズ史上最も優しい監督だったと思う。
ただ、勝負事には時として非情さを伴った厳しさも必要なのだということを学んだ3年間でもあった。
本来は熱い人なんだけどね。「時勢に合わせる」という事を過度に意識し過ぎたのが敗因かな
8位 さらば又吉、よろしく岩嵜
8年間にわたりドラゴンズのブルペンを支えた “ミスター便利屋” にも巣立ちのときが来た。どんな時もチームのために腕を振り続けた鉄腕は、いつしか最強ソフトバンクに請われるまでになっていた。
人的補償の判明は仕事納め当日の18時。又吉と同等か、あるいはそれ以上の実績を持つ岩嵜翔の名が報じられた瞬間、思わず歓喜を叫んだのは私だけではないはずだ。14年前には叶わなかった恋人の入団に、中田宗男氏もさぞ喜んでいる事だろう。
なら大田泰示も取って欲しかったが…
7位 祖父江8年目の大台到達
黙々と、ただ黙々と投げ続けた8年間。その先には夢の大台が待っていた。生まれも育ちも愛知県。地元枠とも言われるドラフト5位から、またしても1億円プレーヤーが誕生した。祖父江大輔である。
そのキャリアにおいて、いわゆる勝ちパターンに属したのはここ2年程。安定感に欠ける投球は評価の揺れにも繋がり、19年オフには「安すぎる年俸」が物議を醸した。
そこからFA権を取得しての大台到達は、さながら “キャラメルドリーム” とでも呼ぶべきか。来季は心機一転、髭を剃り落として臨む。
昔センイチは「投手は髭でも伸ばして打者を威嚇せえ‼︎」って言ってたような…
仙ちゃんは自由主義な面もあったからね。PL仕込みの軍隊式はガチだ、ガチ
6位 貧打、貧打、貧打……貧打に泣く
今年1年を象徴する言葉となると、やはり「貧打」の2文字で決まりだろう。歴史的な貧打に泣いた今季だが、前兆はすでにキャンプ時点で出ていた。何しろ2月24日の中スポ1面が「与田動いた 貧打テコ入れ」である。
当初はガーバーの来日を機に好転するかと期待されたが、GW時期にようやく合流した頼みの救世主はむしろ足を引っ張るように凡退を繰り返し、わずか12試合46打席でお役御免となった。
結局シーズン終了まで改善はならず、貧打は与田監督解任の直接的な要因にもなってしまった。
大好きなパウエルが叩かれるのはツラかったなあ
5位 根尾 初本塁打が本拠地満塁弾!
その姿は紛う事なき “スター” そのものだった。大勢の観客で賑わうGWのバンテリンドーム。3回1死満塁。前の打席で3球三振に終わっていた根尾は、カウント2-0から高めに浮いたツーシームを逃さなかった。バット一閃、高々と舞い上がった打球はファンの待つライトスタンドに着弾。ドームはたちまち興奮のるつぼと化した。
ただ、これで一躍ブレイクかと期待しただけに、ここからまたトンネルに入ってしまったのは残念だった。外野専念を公表している来季は、金の卵にとって勝負の一年になる。
来年ダメならいよいよ藤王ルートに乗るだけに頑張って欲しいよ
どんなルートだよ
4位 大野雄 金メダリストになる
沢村賞投手に、また一つ勲章が加わった。ドラゴンズから唯一の選出となった東京五輪では1登板ながら見事な投球で勝利に貢献。晴れてアスリートの頂点とも言える金メダリストの栄誉をつかみ取った。
巨人、阪神の高額オファーを蹴ってドラゴンズに残ったスーパーエースだが、大型複数年契約の初年度にあたる今季はなかなか調子が上がらず、シーズン半ばには防御率3点台後半まで落ちたこともあった。しかし五輪を経て、後半戦は復調。終わってみればリーグ3位の2点台まで戻したのはさすがと言ったところか。
現役の中日関係者だと米村明チーフスカウトも実は金メダリストなんだよ
3位 二冠獲得! 柳の躍進
覚えているだろうか。開幕前、柳裕也がローテの当落線上ギリギリにいた事を。キャンプ、オープン戦通して結果が伴わず、開幕前最後の実戦では5回8失点の炎上。オープン戦3試合で防御率7.88という無惨な成績を残し、2021年シーズンに突入したのだ。
その柳が半年後には二冠王だから人生は分からない。つくづく「オープン戦はアテにならない」という先人の教えが身に染みるのだった。
柳は二軍で調整させろ‼︎ とかほざいてたバカはどこの誰だよ
テメェだろ
2位 ついに誕生! 立浪和義監督
悲願、念願、宿願、まるでこの世の全ての「願」が叶ったように、全てのドラゴンズファンは立浪和義の監督就任を祝った。大いに祝った。何しろこの日を待ち侘び続けて十数年である。
立浪の現役時代を知らないファンも出てきている中で、これだけ沢山のファンが喝采の声を挙げる人物は、OB多しと言えども立浪くらいだろう。
中日は歴史の長さの割に生え抜き監督が少ない球団なんだ。杉下茂さんに取材したときに「タツは待望の生え抜き監督」って表現してたのが印象的だったな
与田ちゃんも生え抜きではあるけどトレード以降は疎遠といっても過言じゃない距離感だったからね
1位 山﨑武司 痛恨! 給油事件
そして今年も堂々の1位に輝いたのは、この人。そう、永遠のBig Daddyこと中日ドラゴンズスペシャルサポーター・山﨑武司さんだ。
オレたちのタケシに危機が訪れたのは、薫風そよぐ5月のある日の事だった。その日、タケシは自慢の愛車を運転して颯爽とガソリンスタンドにやって来た。しかし、ここで事件は起きたんだ。
やってもーたー!間違えて軽油入れたら動かなくなった!日進の名古屋銀行さんに助けていただきました。ありがとうございます。 pic.twitter.com/p3KHbzsTDk
— 山﨑武司 (@tyamasaki7) 2021年5月27日
おそらくハイオク車と思われる高級車に、あろうことか軽油を入れてしまう痛恨のミス。緑と黄色って間違いやすいから仕方ないとはいえ、割とマジメに人生でも上から数えた方が早いくらいのミスではなかろうか。普通なら落ち込んだり、あまりの不甲斐なさに癇癪でも起こしそうなものだが、やはりスターは器がちがう。
タケシはご覧の通りお茶目な記念写真をTwitterに上げ、名古屋銀行への感謝まで添える余裕っぷりを披露したんだ。さすがは両リーグ本塁打王。ちょっとやそっとじゃ動じない度胸は半端じゃないってわけだ。
そんなわけで今年も立浪監督誕生を凌いで、オレたちのタケシがぶっちぎりの第1位だ‼︎
マジメに読んでくれた人、本当にごめんなさい‼︎
【予告】来る12月31日は全人類が待ち侘びる恒例企画「中日スポーツ大賞」発表! 今年、最も中スポ一面を飾った人物とは一体誰なのか…予想してみてね‼︎