ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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明日から

●0-5DeNA(25回戦)

 敵地・ハマスタでのDeNA戦今季ラストゲームは完敗。打線はわずか1安打に抑えられ、2回以降は走者1人すら出せず。先発投手の清水達也は制球に苦しみ、4回で降板。今季初登板初先発を白星で飾れなかった。シーズンの残り試合はいよいよ「1」。26日の甲子園を残すのみである。

武藤の引退セレモニー

 今日は、かつてドラゴンズでもプレーした武藤祐太の引退登板ならびにセレモニーが行われた。9回表、ケツメイシの『友よ~この先もずっと・・・』に乗せてマウンドへ。この曲は同学年で切磋琢磨してきた田島慎二の登場曲でもある。心に沁みるものがあった。

 打者1人のみのマウンドで対峙したのは高松渡。引退登板でよくある “忖度” は感じられず、最後まで真剣勝負を繰り広げた。結果、2-2からの5球目で微妙なハーフスイングを取られて空振り三振。何とも言えない結末になったものの、ガチンコで勝負した結果なので問題ないだろう。

 試合終了後のセレモニーでは自軍の投手陣だけでなく、大野雄大・田島・ドアラ・岩瀬仁紀氏からもメッセージが届いた。それを受けて武藤は「満員のナゴヤドーム、横浜スタジアムで投げられたことは一生の思い出です。11年間、ありがとうございました」と挨拶。愛娘を抱えながらの場内一周では、三塁側ベンチ前で待ち構えたドラゴンズ投手陣と記念撮影。戦力外通告を経ての移籍から4年、今も親交の厚さがうかがえて、ほっこりした。

 現役生活を通して、先発・リリーフ問わずタフな場面で投げ続けた仕事人。その活躍に心から拍手を送りたい。引退会見では「これからベイスターズに何か恩返しができれば」と話していたが、いずれはドラゴンズでも何かしらの形で関わってくれたらと願う。11年間お疲れさまでした!

石川昂復帰の裏で石垣は…

 横浜から遠く1000km以上離れた宮崎から朗報が届いた。石川昂弥がフェニックスリーグ・日本ハム戦でスタメン出場し、安打を放ったのだ。

 左尺骨骨折から復帰を遂げ、2戦目にして初の先発出場かつヒットを記録。『中日スポーツ』によると内角直球に反応し、レフト線への二塁打となったようだ。慢性的な長打力不足に悩むチームにおいて、石川昂は間違いなく “希望の星”。ケガに気をつけながら残りの実戦機会もこなしてもらいたい。

 他方、ここで思い浮かんだのが石垣雅海だ。石川昂と同じく長打力不足解消の一翼を担うかと期待されるも、一軍合流後のパフォーマンスは概ね低調に終わっている。来季は首脳陣が刷新されるとはいえ、残り少ない今季をこのまま終わらせたらアピールにならない。

 13日のヤクルト戦でバンテリンドームの左翼フェンス最上部に当たる二塁打を放ち、自慢の打棒を見せつけたが、それ以外はヒットなし。22日のDeNA戦では一発出れば逆転の好機であっさりと3球三振。堅実さが売りの守備でも、21日の阪神戦で失点につながる落球をして、「4冠」を狙う柳裕也の足を引っ張った。

 そして今日の試合では最後まで出番なし。7回に三ツ俣大樹が三塁に入った時点で察した。

今季が唯一最大のチャンスだった?

 閉幕が近づき、目標も見当たらない今、若手の起用が盛んに行われているドラゴンズ。高松、岡林勇希、根尾昂は毎試合のように、攻守で成長の兆しを見せている。本当は石垣もそこに加わらないといけないのだが、チャンスをつかみ損ねたように感じる。実に勿体ない。

 春先に刊行された『ドラゴンズぴあ』で、筆者は石垣についてこのように綴っている。

チームには根尾昂や石川昂弥、岡林勇希など才能豊かな後輩が控える。後から思い返すと、石垣にとって今季が唯一にして最大のチャンスだった……という事態になりかねない。(p29「石垣雅海 こじ開ける。」より引用)

 これが本当にそうなりそうで、危惧している。

 ラスト1試合で、石垣は失態を少しでも取り返すことができるのか。そして秋季キャンプ以降で、新首脳陣の眼鏡にかなうパフォーマンスを見せられるのか。背番号32の行く末やいかに。(ikki)

選手コメント引用:「中日スポーツ」「スポニチアネックス」「スポーツ報知」