ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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業務分担

●3-9ヤクルト(12回戦)

  梅雨の季節真っ只中。低気圧の影響で偏頭痛がひどく、今日はベッドから起き上がることすら困難で仕事は体調不良で欠席。午前中ずっと横になって過ごし、少し良くなってきたものの今日の試合展開に体調も逆戻りしそうな感じだ。

 先発の柳はストレートにスピードがなく、変化球も高めに浮くピッチング。毎回失点を重ね4イニングで降板してしまった。回を追っても良くなる気配がないピッチング内容だったものの、ビッグイニングを作らなかったあたりがローテーションで投げる投手の最低限の仕事だったのかもしれない。

 天気予報を見てもしばらく太陽のマークは見ることができない。来週から9連戦が始まるが天候同様の試合結果にならないことを祈るばかりだ。

天才バットマンにしてやられる

 取ったり取られたりという試合展開の中、5回の表に2番手でマウンドに上ったのは4年目の山本拓実。交流戦から一軍帯同を続け、今日のように先発が早いイニングで降りたときに複数イニングを投げる 「ロング要員」 の役割を担っている。

 4イニング連続で失点を続けるチームにとって、はやくスコアボードに「0」を刻みたいところで山本は1安打を許したものの中軸をしっかりと抑え、1イニング目は無失点でベンチに戻ってきたが、2イニング目に掴まり4失点。勝負の行方はここで決してしまった。

 コース付近に集まっているボールもあり、致命的な追加点となった青木宣親に打たれた球も、高めにはなってしまったが木下拓哉の構えるアウトコースのラインにはしっかりと乗っていた。

 しかし相手は日米通算2500安打を達成している大打者、その研鑽されたバットコントロールで打球はレフト線に低く、鋭く落とされた。さすがとしか言いようのないその打撃技術は来年40歳を迎えると思えぬもので、未だに球界でもナンバーワンの座を譲らないのではないだろうか。

流し打ちの美学

 今の中日で最も流し打ちが上手い選手といえば、もちろんリードオフマンの大島洋平の名前が思い浮かぶが、大島の場合は三遊間を速いゴロで抜いていくイメージだ。少し前に遡ると野本圭の流し打ちも青木の性質に近いものがあったが、野本の場合はスライスしてレフト線からファールゾーンに切れていくような流し打ちが多かったように記憶する。

 こと青木に関してはスライスせずに一直線に落ちていくような、そんな流し打ちができる選手だ。アメリカに行く前は三塁線のラインに沿うように流し打ち、レフト線上にピタリと落とすようなツーベースを幾度と見てきた。引っ張る技術も相変わらずで、ヒットゾーンを90度使える選手が2番にいるチームの強さを改めて実感した。

 

 流し打ちが上手い選手はそれを技術として持っている。特に外角球を流し打つことを得意とするのであれば、外への目付けがしっかり意識していれば、選球眼も良くなってくる。

 代打でタイムリーを放った郡司裕也の逆方向はしっかりと狙って打ったように見えた。こういう当たりを「技」として磨いていくことで、郡司の可能性はどんどん広がっていくのではないだろうか。

各自の役割は試合にどう影響するか

 話が脱線してしまったが、試合の流れとして2番手投手が踏ん張れるかどうかは展開を大きく左右する。ヤクルトも4回途中で高橋奎二を諦め大西広樹をマウンドに送った。結果大西は打者4人を完璧に抑える一方で打線が奮起し、勝利投手になっている。

 スタメンで出ている選手はもちろんだが、途中出場の選手にも求められる仕事というものは当然存在する。それをいかに確実にこなしていくかが、自分自身のチームの中での存在感を高めることになり、結果としてレギュラーや勝ちパターン投手、先発ローテーションの座を掴むきっかけとなる。

 

 流動的でどちらに流れが行くか分からないところでの2番手投手の立ち振舞いが試合の行方を占った、そんな試合のようにも思えた。

(yuya)