ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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ボヘミアン・ラプソディ

●1-2オリックス(1回戦)

 今日から交流戦も後半戦。3カード連続で勝ち越したドラゴンズが次に目指すのは、7年ぶりの交流戦勝ち越しだ。早ければこのカードで実現できるだけに、今日の初戦は何としてもモノにしたかったが、執念実らずあと1点及ばなかった。

 前回登板同様、先発・大野雄大の立ち上がりは良くなかった。3回までに要した球数は80球を越え、9つのアウトを奪うまでに18人を要してしまった。しかし4回以降は復調し、終わってみれば6回2失点と、チームとしては5人連続のQSを達成したが、本人の満足するところからは程遠い結果といえよう。

 おそらく一週間後の西武戦に登板するであろうが、今度こそはセ・リーグを代表するエースとしての意地を見せてもらいたいところだ。

 

金曜ロードショーを見ながら

 今日の金曜ロードショーはタイトルにある 「ボヘミアン・ラプソディ」 。イギリスの伝説的ロックバンド、クイーンの史実を元にした映画で、劇中ではクイーンの音楽がふんだんに使われている。

 母がリアルタイムで聴いていた影響もあり、私もクイーンの音楽をよく聴いている。
もちろん映画館にも足を運んで映画を見ているのだが、今日もこの記事の筆を執りながらチラチラと目線はテレビに移っている。

 

 「ボヘミアン・ラプソディ」は実際の曲のタイトルとして1975年にリリースされ、イギリスで大ヒット。全英チャートで9週連続の1位を獲得したクイーンの最高傑作だ。その後も「ウィ・ウィル・ロック・ユー」など次々とヒット曲を生み出し、今でも日常生活で耳にする機会は多い。
 クイーンが結成されたのが1971年でデビューが1973年。デビュー3年目、結成5年目にして大出世作を作った訳だ。

 

 さて、今日の相手先発の山本由伸。言わずともパ・リーグを代表するエース右腕だ。今日も150キロ中盤の真っ直ぐと、精度の高い変化球を自由に織り交ぜ7回1失点。ドラゴンズも何度かチャンスを作ったものの、得点圏に走者を置いてからのギアの上げ方やマウンドでの立ち振舞いを見て、相手ながら惚れ惚れするピッチングだった。

 特に7回裏、2死三塁という局面で、絶好調の福留孝介を翻弄した投球術は、まるでひとつの “作品” として評せるほどの完成度を誇っていた。

 高速で落ちるフォーク、インローに決まるカーブの緩急、アウトローのストレートでストライクを奪う制球力、100球を超えて投げる154キロのストレート、そしてまったくバッティングをさせなかったバックドアのカーブ……。 「ボヘミアン・ラプソディ」 のようにアクセントをこれでもかと盛り込んだ、密度の高い芸術作品を見たかのようだった。

 まったくの偶然ではあるが、山本が先発投手として活躍が始まったのはデビュー3年目、そして入団5年目の投手と、「クイーンとボヘミアン・ラプソディの歴史」とも重なっている。

 

球団史に残す「芝」を育てよう

 隣の芝の青さを羨んだところで、明日から自分の庭にきれいな芝が生い茂ってくれる訳ではない。しっかりと自分の庭の芝を手入れして、育てる楽しみもある。

 「中日の山本由伸」 になりうるポテンシャルを持った投手ーーそれは間違いなくドラフト1位ルーキー・高橋宏斗だ。多くの同期が体力作りに励む中、4月から実戦で経験を積んでいる。

 一昨日はファーム2回目の先発マウンドに立ち自己最長の7回を投げ1失点に抑えた。打線の援護がなく負け投手になってしまったが、登板を重ねるごとに進化を続ける18歳は、必ずや球団を、いやリーグを、日本を背負って立つ存在になるだろう。

 入団5年目を迎える2025年、高橋のピッチングを見て  「あの時に見た山本由伸と双璧、いやそれ以上だ」 と言える日を心待ちにしている。

(yuya)