ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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何のための我慢

●1-4ヤクルト(6回戦)

 試合前、東海ラジオの大澤広樹アナが不穏な数字をツイートしていた。

 「先ほど『ドラステ』でお話しした、ドラゴンズのここ5試合の得点圏打率.059ですが、34打数2安打、大島、福谷選手の適時打のみでした。ヒットが出れば最高ですが、どんな形でも点を絞り出してもらいたい!」(17時28分)

 “点を絞り出す” 、まさに今季のドラゴンズは、こう表現するしかないほどの貧打と拙攻に苦しみ続けている。

 開幕当初こそ「打線は水物だから」と楽観していたのだが、あれから早2ヶ月弱。一向に打線の状態は上向かず、むしろ起爆剤と期待されたガーバーの不振によってその深刻度は増した感さえある。

 今日も今日とて13残塁。10安打6四球と毎回のように塁上を賑わせながらも、スコアボードに刻まれた得点はわずか「1」。せっかくの “花金” だというのに湿っぱなしの打線に辟易とし、かと言って飲み屋で発散するわけにもいかず。ストレス、イライラばかりが溜まるフライデー・ナイトになってしまった。

 

自滅寸前の投手も崩せず

 2〜8回まで7イニング連続で訪れた得点機のうち、かろうじてモノにできたのは7回裏の高橋周平のタイムリーのみ。それだって直後に高橋の牽制死というオマケ付きである。

 特に酷かったのはーーと嬉々として紹介するのもおかしな話しだが、今日に関しては拙攻自慢でもしていないと書くこともないのでご容赦頂きたい。

 で、特に酷かったのは4回裏だ。ヤクルト二番手・今野龍太が突如制球を乱し、3連続四球で1死満塁と千載一遇のチャンスを得るも、代打・福田永将は浅いライトフライに、大島洋平も投ゴロに倒れ、反撃の機運はあっという間に潰えたのである。相手からすれば「助かった」というのが本音だろう。

 結果的に勝利投手はこの今野に付いたわけだが、相手がドラゴンズでなければ敗戦投手になっていてもおかしくない内容だった。もらったような満塁を生かせず、今季のドラゴンズ打線は自滅寸前の投手すら崩すことができないのか? と思わず頭を抱えてしまったものだ。

 ただ、ファンに最も多くため息を吐かせたのは、今夜もまた3番・ガーバーだった。

 

何のための我慢

 昨夜はここぞの場面で三振に打ち取られたガーバーだが、通算40打席を超えてそろそろ日本野球にも対応する頃ではないかと密かに期待したのも事実だ。打順は今日も3番。必然的にチャンスで多く回ることになる。

 まずは3回裏、1死一、二塁。緊急降板の金久保優斗に代わり、おそらくブルペンでも準備できていなかったであろう今野の前に3球三振。それも全球高めのストレートという目を覆いたくなるような内容だ。

 続いて5回裏の第3打席は無死一塁。なんとここでもガーバーは、梅野雄吾に対して全球高めのストレートのみで3球三振を喫してしまう。いくらマイナー時代から三振の多い打者とはいえ、日本人の投げるストレートにかすりもしないのでは話にならない。

 当ブログでもガーバーに関しては「まだ我慢」だと既に何度か書いているが、そんな事を言っているうちに首位阪神とは11.0ゲーム差と大きく離され、3位ヤクルトとも4.0ゲームとその差は着実に広がりつつある。そもそも我慢とは、その先に何かしらのリターンが待っているからこそ耐えられるのだ。

 

 我慢、我慢と言いながら明日で40試合目。ガーバーだけではない。打順の組み方、一、二軍の入れ替えを含めて「我慢する」以外に何か動く余地はないのだろうか。借金は今季ワーストの6となり、再び5位に後退した。試合後、与田監督は「打順やメンバーを変えることも当然考えないといけない」と語ったという。

 一軍で見たい若手選手は何人もいるが、悪いことに若竜は只今、福岡県筑後市に遠征中。大きな動きがあるとしたら週明けだろうか。さすがにもう、我慢も限界を超えようとしている。

(木俣はようやっとる)

 

【Twitter引用】

大澤広樹アナ https://twitter.com/osawahiroki

【与田監督コメント引用】

「中日スポーツ」