ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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今度のロドリゲスも、スゴイぞ

△2-2巨人(9回戦)

 海の向こうから嬉しい報せが入ってきた。

 去年までドラゴンズに在籍したレンジャーズのジョエリー・ロドリゲスが2点リードの8回から登板。MVP3回を誇る最強打者マイク・トラウトを相手にスリーボールから3球連続153キロの力勝負を挑んで見逃し三振に仕留めたという。

 とは言え日本で記録した最速は159キロなので、まだ本来の力を発揮しているとは言い難い。ここから更に状態を上げ、日本同様にMLBでも無双する様子が伝わってくるのが楽しみだ。

 で、今日のドラゴンズは“新しいロドリゲス”ことヤリエル・ロドリゲスが初登板初先発。育成から上がってきたばかりの新顔とあってまだ色々と謎が多い、いわば隠し球的な存在だ。

 対する巨人はオープナーを採用。予想も付かぬマッチアップ。果たして試合の行方やいかにーー。

 

もう少し点差があれば……

 

 慣れない異国での初マウンド。緊張するなと言う方が無茶な環境で、初回を簡単に三者凡退で凌いだ時点で只者ではないことはうっすらと悟った。

 3回の攻撃が始まる前に巨人が円陣を組んだのを見て、弱点に気付いたのではと一抹の不安がよぎったが、ヤリエルはそんなこともお構いなしにテンポよく打者を打ち取っていく。

 4回表は先頭の坂本勇人に四球を許し、丸佳浩、岡本和真と怖い並びをあっさりと打ち取ったものの大城卓三を歩かせて一、二塁。この日初めて得点圏にランナーを背負ったが、むしろドライブ感は増す一方だ。

 並の投手なら気負って制球を乱すか、カウント球を痛打されそうな場面だが、ウィーラーを大きく曲がる縦スライダーで料理してピンチ脱出。ランナーを背負った途端に好調が一転する投手も少なくないなかで、安定感の高さを見せてくれた。

 ノーヒットノーランも現実味を帯びてきた7回途中、ツーベースを2本連打で浴びて降板したのは致し方ない。だが、リードがもう1、2点あればこの回までは投げ切っていたかも知れないと思うと、つくづく打線が幾度となくチャンスを逃し続けたのが惜しかった。

 

増えるロドマル

 

 J.ロッドが去り、Y.ロッドが彗星のごとくデビュー。中日ファンでさえ混乱気味なのだから、他球団やましてやパ・リーグのファンからすれば訳が分からなくてもおかしくない。

 ただ一つ押さえておくべきは、ヤリエルはいわゆる森繁和(前シニアディレクター)がスカウトした選手ではないという点だ。ちなみに今日出場したライデル・マルティネス 、アリエル・マルティネスは共に森繁経由の選手。ヤリエルは、与田監督が現地に出向いて獲得した初めての「当たり助っ人」である……と言うにはまだ気が早すぎるか。

 ともかく森繁の退団で心配されたドミニカ・キューバ系列のコネクションも、ひとまず良い結果が出て安心した。初登板にして「もっと見たかった」と思えるほどの投球を披露してくれたヤリエルの今後にも期待したい。

 さて、ヤリエル・ロドリゲスが頑張って、ライデル・マルティネスがよく抑えて、アリエル・マルティネスが婚約者と遂に結婚した今日。果たして年配、高齢のファンはどこまで付いて来られるのだろうか。

 来季また新しい「ロド・マル」が増えたら、30代の自分でもさすがに覚えるのをあきらめるかもしれない。