ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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雨のなかに見えた収穫と課題

 これほど雨を恨んだオープン戦も初めてかもしれない。4日の西武戦、1-1の同点で迎えた4回裏に打線がつながり、大島洋平、福田永将、ビシエドのタイムリーで一挙5得点を取り優勢に持ち込むも、直後に雨脚が強まりノーゲームが宣告された。オープン戦なので試合結果よりも内容を評価すべきなのは分かるが、それでも勝ち試合を「無し」にされたのは本当に残念だった。

 

西武には去年の交流戦からやられっ放しだったし、一個勝てば自信も付いて良いかなと思っただけに…

山賊のことだ。続行してたら必ずしも勝てたとは限らんぞ

 

 

1死二、三塁にみえた収穫と課題

 

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 合計6点分の得点シーンのなかで、与田監督が評価したのは4回の猛攻ではなく、意外にも2回1死二、三塁からシエラの遊ゴロで奪った1点だった。無死一、二塁から京田陽太が犠打を決めて作ったチャンス。渋い攻撃で同点に追いついたこの場面こそが今季ドラゴンズが掲げる“得点力アップ”を象徴する場面といえる。

 だからこそ4回裏の似たようなシチュエーションでの拙攻に苦言を呈した。1死二、三塁で木下拓哉が一邪飛に倒れたことだ。「(2死からタイムリーを打った)大島よりも、木下のところで犠飛でもいいから1点取れるような形にしないと。今年は、犠飛でもいいから点を取るのが課題。あそこで大島がカバーしなかったら、あのチャンスが…という試合になってしまった。そこはこれからも求めていきたい」。

 タイムリーは出るときは出るし、出ないときは出ない。それよりもゴロやフライでいかに得点できるか。その積み重ねが昨季、リーグ5位に終わった得点力の向上につながるのだ。ましてやあの場面、「もし郡司裕也ならどうなっていたか?」をどうしても想像せずにはいられやい。パンチ力には定評がありながら、木下がいまひとつ殻を破れないのはこうした場面での信頼が低いからではないだろうか。

 年間何本も出ない目の覚めるような当たりよりも、地に足を付けた攻撃がいかに確実にできるか。ノーゲームの中にも収穫と課題が出た一戦だった。

 

シエラは支配下登録が濃厚に

 

 シエラは2回の遊ゴロだけではなく、4回にもチャンスメークの一打を放った。フェンス直撃のツーベース。これまでは打っても野手の間を抜けるゴロ性の当たりが目立っていたが、ここにきてようやく“飛球”での一本が出た。

 ロメロの長期離脱、R.マルティネス 、ロドリゲス の2投手が五輪期間に離脱することから、外国人枠をフル活用するためにもシエラの支配下登録は濃厚。病み上がりのアルモンテにどこまで期待して良いのか未知数なだけに、シエラが「ランボー」と称される本来の実力を発揮できるかどうかが開幕ダッシュの成否を分けるかもしれない。