ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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シエラ、拙守を連発する

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 午前10時半頃だったろうか。中日ファン戦慄のニュースが飛び込んできたのは。

 「石川昂弥 左肩違和感で練習に姿見せず」

 一番見たくなかったニュースが、遂に来た。大なり小なりプロ野球選手に怪我は付き物とはいえ、石川は大丈夫だろうという根拠のない油断があったのは否めない。だからこそ、このニュースを目にしたときのショックは大きかった。さすがに昨年の藤嶋健人の血行障害発症のときほどではないが、このキャンプでは間違いなく一番のダウナーな話題だ。

 よりによって一軍昇格をかけた楽しみな練習試合の直前というタイミングもショックに拍車をかけたのかもしれない。とにかく検査結果が出るまで気が気ではなく、食事が喉を通らなかったと言っても大袈裟ではない。

 正午過ぎ、検査結果を知らせる一報が入った。「左肩腱板炎」。医療についてはズブの素人だが、プロ野球を20年以上見ていれば字面から重傷かそうでないかくらいは判断がつく。「損傷」とか「断裂」ではなく、「炎症」を表す「炎」の字に、ひとまず胸をなでおろした。記事には検査を終えて笑顔を浮かべながら球場入りする石川の写真も掲載されていた。さっきまでの陰鬱がウソのようにどこかへ吹き飛んでいったと思いきや、重そうなバッグを左肩にかけているのに気付いて、また心配がぶり返した。

 野球の世界では利腕の肩に荷物をかけてはいけないことなど小学生でも知っている常識中の常識だが、かつて浅尾拓也という無名校出の投手が、初年度のキャンプで右肩にバッグをかけて移動していたのは(一部のファンの間では)有名な話。石川の場合は利腕とは逆の左肩だし、いちいち素人が心配することでもないだろうが、まずは大したことなさそうで本当によかった。

 おかげでその後、当落線上の投手達が次々に打ち込まれる練習試合も少しばかり穏やかな気持ちで眺めることができたのだった。

 

 

我々は加藤球団代表をみくびっていた

 

 ただ、さすがに穏やかでいられないほど問題ありありの選手が1人いた。シエラである。無安打だった打撃に関しては、とりあえず不問に付す。マズいのは守備だ。

 今日はスタメンでレフトを守ったシエラ。5回、フラフラっと上がったフライをぎこちない足取りで背走して追うも、打球はフェンスに弾んで転々。もちろんトリックプレーなどではない。かつて李炳圭が幾度となく見せてくれた懐かしの拙守である。

 さらに7回、今度はファールライン寄りに飛んだテキサス性の打球。シエラは懸命にジャンプして捕球を試みるも、グラブはボールに触れることなく、ようやく追いついたころには打者走者は悠々と三塁を陥れていた。

 これまでの実戦でも怪しい動きをみせていたが、今日はそれがはっきりと顕在化してしまった。シエラの守備はアルモンテ並みか、ヘタすりゃそれ以下。おまけに肝心のバットでも凡退を繰り返し、ヒットが出てもゴロヒットばかりときた。キャンプ直前の自主トレで一部の評論家が唸ったという「バレンティンのようなバッティング」は現時点では鳴りを潜めており、確実視されていた支配下登録にも今のままでは黄信号が灯る。

 

球団が支配下登録のルール*1を知らなかったとか言って散々バカにされてた気がするが……

ところがどっこい、球団はシエラの能力を把握したうえで、敢えて育成契約を結んだ説が浮上というわけさ

でも加藤球団代表が「(3月末のルールは)誤算」って言ってなかったか。それでまた叩かれてたのを覚えてるぞ

甘いね。加藤代表は全てを把握した上で、道化を演じてるんだよ。バカなフリするキレ者が一番怖い。所詮オレたちは加藤の手の上で転がされるってわけさ

ぐぬぬ…! 加藤おそるべしっ!

 

 

*1:26歳以上の育成契約初年度の外国人選手は支配下登録期限を3月末日とする