ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

MENU

出たぞ!石川昂弥、「川上哲治級」の神眼力


www.chunichi.co.jp

 とてつもない目力の持ち主だった。2003年にスタートした恒例の視力検査。ルーキーに限らず、これまで数多くの選手が力試しに受けてきたが、その中でも石川昂がたたき出した数字には、関係者から驚きの声が漏れた。
 「今まで検査を受けたプロ野球選手の中でも総合力ではトップ。福留選手や荒木選手よりも上でしたよ」。キクチメガネ(本店・名古屋市東区)とともに検査を共同実施する「Vision Support」(同市中区)の加藤一幸代表は、興奮気味に検査結果を説明した。

 

 今年も恒例のこのイベントがやってきた!そして今年は過去に例のないブッ飛んだ記録が出た。石川昂弥の出した数値は、なんとあの福留孝介、荒木雅博を凌ぐ史上最高レベル。もはや比較対象のない驚異的な記録の誕生に、中日スポーツは“打撃の神様”川上哲治の名前を引っ張り出して称賛。ティー打撃、ロングティーに続いて視力検査でも石川が圧倒的な存在感を発揮した。

 

過去の視力検査を振り返る

 

f:id:chunichi-wo-kangaeru:20200120210815j:plain


 まるでボジョレーヌーボーのように、毎年若竜が超人的な数値を叩き出しては「福留級」「荒木級」と褒め称えられることで有名な同検査。しかし昨年は、例年にも増して注目を集めた根尾昂の数値がいまひとつパッとせず、中日スポーツの「根尾の目 神宮に強い」(2019.1.20)という一面記事も、どことなく歯切れが悪かった(根尾はこの結果にショックを受け、自主トレに動体視力トレを取り入れた)。

 過去の検査を振り返ると、総合的に最も優秀だった新人選手は2011年に瞬間視の検査でほぼパーフェクトの正答率を出した吉川大幾だが、それでも見出しは「福留超え」。それだけに、福留を遥かに超越して“神様”になぞらえるほどの記録を残した石川の凄まじさが際立つ。

 

f:id:chunichi-wo-kangaeru:20200120211857j:plain
▲際立つ福留の存在感

 

加藤氏も興奮! 石川の眼力

 

 また、マニア視点でいうと担当者の肩書にも注目したい。同検査を担当するのは初年度の2003年から一貫してキクチメガネの加藤一幸氏だが、開始当初は44歳だった加藤氏も、今では61歳。その肩書もCS推進課長→企画運営部→スーパーバイザー→オプトメトリスト→Vision Support代表と華やかな昇進の軌跡を描いてきた。同検査は新人選手が数字で比較される第一歩であると同時に、加藤氏の仕事人としての歩みそのものでもあるのだ。

 ちなみにこの加藤氏、「文句のつけようがない」(2004年・中川裕貴)、「失礼ながら、あの体格からは想像できない」(2010年・中田亮二)、「異常値。これは本当は出ないくらいのデータ」(2017年・石垣雅海)と“仰天”したり、“目を白黒”させたことは過去にもあるが、“興奮気味に検査結果を説明した”という表現が使われるのは今回が初めてだ。歴戦のプロフェッショナルから見ても石川が叩き出した数値は異次元の域なのである。