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“ドニキ”堂上剛裕、中日帰還‼︎

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 中日堂上直倫内野手(31)の実兄で元巨人2軍コーチの剛裕氏(34)が、来年1月から球団職員として6年ぶりに古巣復帰することが27日、分かった。

 球団首脳は「真面目で仕事もできると聞いている。OBでもあるし、将来はいろんな部署を経験してドラゴンズを担って欲しい」と大きな期待値を明かした。1年目との来季は嘱託社員としてイベント部門などをサポート。2年目以降は営業職の正社員として、チケット販売などに加わる可能性がある。 日刊スポーツ

 

 球団の仕事納めから一夜明け、年内のニュースは打ち止めかと思われたこのタイミングで驚きの人事を複数メディアが報じた。堂上剛裕は14年オフに戦力外通告を受けて巨人に移籍。15年には代打の切り札として3本塁打を放つなど活躍したが、17年限りで引退。18年は巨人のスカウトを務め、今季はファーム打撃兼外野守備コーチに着任したが一年限りで退任していた。

 17年に引退した際も中日復帰を待望する声はあったが、当時の「スポ音」(CBCラジオ)で若狭敬一アナが「99.9%ない。中日を戦力外になった時に球団職員に誘われるパターンはあるが、他球団へ行けばその可能性はゼロになる」と球団に存在する不文律を紹介(17年11月4日放送分)。その通りに堂上剛は中日には戻らずに巨人で再就職し、2年間の修行を経て満を持しての古巣復帰となる。

 

趣味は野球! 真面目すぎるドニキ

 

 堂上剛といえば筋金入りの真面目さが有名である。記事によれば今回の復帰話も、その真面目さが買われてのことのようだ。

 愛工大名電高、そして中日の大先輩・山崎武司氏もその人間性について「第一印象は不器用なやつだなと。真面目すぎる。野球選手は真面目すぎるよりも色々な視野を持っている方が臨機応変にできるが、お兄ちゃんは入り込む。それが良いところでもあり、悪いところでもあった」(東海ラジオ「ドラヂカラ‼︎」18年1月17日放送分より)と語ったように、良くも悪くもプロ野球選手らしからぬ生真面目な人間である。

 

一流選手には遊び人が多いからね

山崎が言うとすごい説得力だ……

 

 堂上剛の真面目さは選手名鑑からも垣間見ることができる。中日在籍時代のプロフィールをご覧いただこう。

 

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 13番の趣味欄に注目されたし。まさかの「野球」である。ちなみに入団当初は「キャッチボール」だったのが、この頃から「野球」に変化。いずれにせよネタ抜きでこんなことを書いているのは全球団見渡しても堂上剛ただ一人。根っからの純粋無垢な野球好きなのだ。

 なお当時楽天在籍の山崎武司の趣味は「ラジコン、ミニカー収集」。こちらも別の意味で純粋無垢な“ザ・男の子”っぷりを発揮している。

 

ハイライトは巨人戦のサヨナラ弾

 

 そんな堂上剛が6年ぶりに中日に帰ってくる。選手時代のドニキのハイライトといえば、なんといっても07年のこのホームランだろう。

 

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▲すごいスラッガーになると誰もが期待したが……

 

 優勝争い真っ只中の8月11日、1対1の同点で迎えた12回裏、1死一、二塁で代打に起用された堂上剛は、立浪和義からの助言を受けて打席に立った。すると姜建銘の初球を振り抜いた打球はバックスクリーンに突き刺さる第2号サヨナラ3ランとなり、4時間15分に及ぶ熱戦に終止符を打ったのだった。

 プロ初安打から2週間後の劇的弾にファンは熱狂。近い将来、必ずやクリーンアップを打つスラッガーになるものだと確信したが、守備の不安と三振の多さ、そして当時の外野には李炳圭という絶対的な存在が君臨していたこともあり、限られたチャンスで落合監督を満足させることができず、結局14年の退団まで控えに甘んじ続けたのは残念だった。

 この時、多少の粗には目をつむってスタメン起用していれば中日の未来もずいぶん違ったものになったのではないかと、未だに悔しく思うことがある。それほどまでに07年夏の堂上剛は希望と輝きに満ち溢れていたのだ。

 

ゆくゆくは球団幹部に着任か

 

 球団首脳の「将来はいろんな部署を経験してドラゴンズを担って欲しい」という言葉には、もちろんコーチ職の可能性も含まれているだろう。母校・東大野球部監督に就任した井手俊氏も元々は中日の選手出身で、コーチ経験者だ。そこから編成や球団代表を歴任し、通算50年近く球団に尽力した。

 地元出身で球団と縁の深い堂上剛も今後、様々な部署を経験したのちに現場復帰、さらには父親の跡を継いで寮長や、ゆくゆくは球団幹部に着任することもあるかもしれない。どんな肩書きになろうと、真面目な堂上剛なら安心だ。再び中日の一員としてのドニキを見守ることができる喜びを噛み締めて、今回の復帰を歓迎したい。

 

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