ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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落合博満氏、ホームランテラス設置は「大反対」!

 本題に入る前に、私ごとですがお知らせ。

 本日(12月10日)、株式会社ピープラウド主催の「Baseball Play Study2019冬 シーズン振返りスペシャル」というイベントが日本橋の株式会社サイボウズ本社にして開催されました。10年以上続くIT系の野球勉強会で、野球大好きな18人の猛者たちが野球に関するさまざまなデータや視点を5〜6分でプレゼンするという楽しいイベントです。

 僭越ながら今回、私も初めて「木俣はようやっとる」の名前で登壇、「中日スポーツで振り返る!山崎武司伝説絵巻」という自己満足の極みのような発表をさせて頂いたところ、なんと!栄えあるBaseball Geeks賞を受賞いたしました。本来の趣旨(IT系のデータアウトプット)とはかけ離れた内容ながら、このような賞をくださったBaseballGeeks様の懐の広さには感謝しかありません。一言で喜びを表すなら、「どうじゃ〜!おっさん!俺を使えば打つんじゃ〜!」(1999.9.26阪神戦でサヨナラ弾を打った際の山崎の名セリフ)といったところでしょうか。また機会があれば(何かネタがあれば)参加したいと思います。

 

落合博満氏、テラス設置は「大反対」!

 

www.sponichi.co.jp

 10日、中日の元監督、落合博満氏が「ドラ魂キング」(CBCラジオ)に生出演し、ナゴヤドームのホームランテラス設置に関して明確に「反対」の意志を表明した。

 落合氏は「打たれる方が多くなる。何で自分のことだけ考えるの?誰が打つの?ビシエド?福田?30本打ったことないでしょ?よそにもっと打たれるよ」とデメリットの方が大きいと説明。さらに「なんで中日が昔、強かったかというとグラウンドが大きいから。投手も安心して投げる」と自身が指揮を務めた黄金時代を振り返り、「そういった利点があるのに今、ナゴヤドームを小さくする発想があるなら、それだけの打線が組めるの?投手はもっと打たれるよ。ソフトバンクは打たれても打ち返す打線を持っているから。ナゴヤドームでやるととんでもないことになるよ」と最後まで反対を貫いた。

 今後、テラス反対派は落合氏という強力な後ろ盾を得たことで「落合も言ってるし!」と主張しやすくなるのは間違いない。落合氏といえば中日の80年以上の歴史の中で唯一の黄金時代を築いた人物でもあり、その張本人がここまで「設置すべきでない」と主張するのだから説得力は段違いだ。

 一方で落合氏の主張には観客動員数やフライボール革命といった現実的な視点が抜け落ちており、あくまで現場の最高責任者としての「勝利こそが最大のファンサービス」というスタンスからアップデートされていないようにも感じる。「打たれる方が多くなる」という予測も明確な根拠はなく、例にあげたソフトバンク打線にしても、テラスが存在するからこそ打者が成長し、打線が活発になるのではという視点が、やはり欠けていると言わざるを得ない(そもそも今年だって中日は被本塁打数の方が多い)。

 また落合政権時代の中日が実は“打”のチームだったことは野球研究家の竹下弘道氏によって統計学の見地から明らかにされており(参考:「プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1」水曜社)、あくまで投手力で勝ったのだという落合氏の主張が実像とは乖離している点は指摘しておきたい。

 

 当ブログでも何回か取り上げているこの問題だが、立場や視点によって賛否が分かれるのは当たり前のこと。実際、中日を一番近い距離で見ている解説者のなかでも割れているのだから、分母の多いファンとなれば尚更。今後も激しい議論がおこなわれることになりそうだ。

 

くそぉ、反対派は落合というリーサルウェポンを手に入れたか……!賛成派は!賛成派には強力なインフルエンサーはいないのか!

……ヤマサキさんが賛成派だったかと

ヤ、ヤマサキか!!……なんの援護にもならねえよ