ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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郡司、六大学三冠王に輝く

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  既に優勝を決めている慶大は勝ち点5の完全優勝を狙って早大との最終戦に臨んだが、まさかのサヨナラ負けで大記録を逃した。

 中日ドラフト4位、郡司裕也捕手(慶大)は打撃3部門でトップに輝き、戦後14人目の三冠王を獲得。慶大では1996年春の高橋由伸以来の栄冠を手にした。

 過去、同タイトルを獲得した錚々たる顔ぶれを見ればその豪華さは一目瞭然だ。岡田彰布(早大、78年秋)、小早川毅彦(法大、81年秋)、高橋由伸、鳥谷敬(早大、01年春)。14人しかいない中で、これだけプロでの成功者が並ぶのは驚異の一言。さらに彼らほどではないものの、元広島の廣瀬純(法大、99年春)、元DeNAの後藤武敏(法大、00年春)も名を連ねる。

 獲得すること自体が超難関。そのうえ郡司は負担の大きな捕手というポジションで成し遂げたのだから、快挙と言っても差し支えないだろう。過去の14人で捕手は1967年春の槌田誠(立大)のみ(杉山は1年生の時こそ斎藤佑樹とバッテリーを組むなど捕手として出場していたが、2年生からは一、三塁手に転向)。

 本職捕手では史上2人目の三冠王。しかも4番・主将としてチームを3季ぶりの優勝に導いた。学生最後のシーズンは個人としてもチームとしても最高の結果を残した。次なる目標は学生日本一。あと一歩のところで完全優勝を逃した悔しさを胸に、明治神宮大会(15日開幕)に臨む。

 

ファンとしては中日のユニフォーム姿が待ち遠しいね

この打棒をプロで発揮できるなら間違いなく正捕手争いに食い込んでくるぞ

石橋はまだ早いし、加藤も正捕手を掴んだとは言いがたい。そんな折に“打てる”というアドバンテージを持った選手が入ってきたら、そりゃインパクトはデカい

同じく打撃を持ち味とする木下拓もフェニックスでは3ホーマーを打ち存在感を示した。
去年の今頃は加藤の強肩しかポジ要素が無かったことを考えれば、たった一年でこれだけ頭数が揃ってきたのはさすが伊東、さすが武志といったところか

 

特筆すべき2つの指標

 

 郡司の成績のなかで特筆すべきは選球眼の良さと三振の少なさだ。今季は16四球を選び、三振はわずか3個。出塁率は.592を記録した。また大学通算でも66四球、50三振、打率.293に対して出塁率.406と、その「眼力」は本物だ。

 ちなみに今季のセ・リーグ規定打席到達者のうち、四死球が三振数を上回ったのは鈴木誠也ただ一人。特にチーム四球数リーグ最低に終わった中日においては、郡司の選球眼は大いにアピールポイントになるだろう。

 近ごろ、何かと話題のDH制度が導入されれば、下位を打つ選手の出塁率は今以上に重要視されることになる。そして三冠王を獲得した打力は、2021年から設置されるといわれるホームランテラスとも相性が合致する。時代に後押しされ、郡司が中日の“新女房”になるべくプロの門を叩く。