ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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昂ぶる鼓動!石川昂弥、中日入り!

17時15分。1位入札の読み上げが始まってすぐに中日ファンは凍りついた。「石川昂弥」。その名が最初に呼ばれるのは3球団目、中日のときだと誰もが思っていたのに、まさかオリックスが横槍を入れてくるなんて。

動揺が抑えきれぬまま他球団の読み上げが右から左へと抜けていく。今度は懸念されていた楽天の順番が回ってきた。「佐々木朗希」。これには拍子抜け。同時に、オリックスへの憎悪が沸き立った。スポーツ新聞では一切予想されていなかったサプライズを、よりによってここでかましてくるとは!

いやしかし事前に楽天だと思っていたものがオリックスになっただけで、確率は同じ50%だ。そうやって必死に自分自身を落ち着かせたのも束の間、今度は10球団目のソフトバンクがやってくれた。驚天動地、予想だにしなかった3度目の「石川昂弥」である。

 

元々、3球団以上の競合が確実視されていた奥川を避けるために一本釣りできそうな石川指名に踏み切ったはずが、蓋を開けてみれば石川も奥川と同じ3球団競合。

事前に公言して他球団を牽制する作戦は完全に失敗に終わり、一転して最悪のシナリオである“石川を外す”可能性が跳ね上がった。

奥川のくじ引きも心ここに在らずで眺め、いよいよ与田監督が決戦の場に立つ。確率は33.3%。だが引き順が2番目というところに希望を感じたのも確かだ。トップバッターがハズレを引けば、確率は五分になる。理論的には何番目だろうが確率は一緒というが、それでも幸薄そうな(失敬)福良GMならば必ずハズレを引いてくれるはずだ。昨年の「残ってるよ!」じゃないが、当たりはまだ残っている。不思議とそんな気がした。

 

順番がくると、与田はちょうど一年前にこの場所で根尾昂を引き当てたのと同じ右腕で、箱の中身を見ずに豪快に封筒を抜き出した。続いて工藤監督が、余った一枚を引く。「それでは、開けてください」のアナウンスと共に、運命の瞬間が訪れる。

静寂のあと、工藤が封筒を床に落とし、どよめく会場をよそに、真ん中に立つ与田が控えめに当たりくじを掲げた。昨年、雄叫びを挙げて派手にガッツポーズを作ったのと比べると、いささか静かな歓喜である。しかしその堂々たる佇まいこそがくじ引き強者としての風格を感じさせた。

中日石川昂弥、誕生の瞬間である。

 

昨年同様の高得点ドラフト

www.chunichi.co.jp

育成を含めて7名の新戦力が指名された今年のドラフト。ドラフトマニアで中日ファンの@yamadennis氏は「昨年同様かなりの高得点」と全体の出来を評価しながら、「石川は待望の右打ちの主軸候補だが、アベレージ型になるのかホームランバッターになるか、育てる側の手腕が問われる」とした。

 

まだ発表されてない二軍打撃コーチが誰になるのか、要注目だね

 

これでヤマサキだったらズッコケるけどワイは嬉しいぞ

 

さらに同氏は2位以下の指名について「2位の橋本侑樹は、もう一枚左投手が欲しいところにきちんと指名できたのは◎。4位の郡司裕也ははとにかく勝たせることができる選手。今の中日には勝たせる選手がいないだけに貴重な存在になりそう。捕球で信頼を得ることがカギになる。5位の岡林勇希は投手での指名だが、外野転向も考えているのでは」と分析。

そして「今回のハイライトは3位の岡野祐一郎。柳裕也が一本立ちして、梅津晃大や山本拓実など芽が出ている投手は多いが、まだあてにはできない。その中で岡野がいると安心だなと思う。願わくば広いナゴヤドームで投げさせたい」と展望を語った。

 

3球団競合した時はどうなることかと思ったが、またしても与田の強運に救われた今年のドラフト。Bクラス脱却、更にその先へーー。与田の右腕に選ばれし「昂」の字を持つふたりがドラゴンズを栄光へと導く。