ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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143試合、完結

●0-3(68勝73敗2分)

 

京田陽太と高橋周平が相次いで盗塁を失敗し、ビシエドは1死一、二塁から併殺に倒れると「仕事は果たした」とばかりに早々と交代、そして4回ワンアウトを取った時点で最優秀防御率のタイトルを確定させた大野雄大が“予定通り”降板するやいなや、急に活発になった阪神打線が2点を先取し、そのままシャットアウト勝利。怒涛の6連勝で、シーズン143試合目にして逆転Aクラス入りを果たしたのだった。

両軍の思惑がまるで示し合わせたかのように成就したこの試合。シーズン通して6回しか盗塁を試みなかった高橋が序盤の1死一塁で唐突に走るなど不自然な部分はあるにはあるが、状況証拠だけで忖度だの便宜を図っただのと決めつけるのは両軍の選手たちに対して礼を失した行為となるのでやめてもらいたい。

特に、この試合の結果によって4年ぶりにBクラスに転落した広島カープのファンからは痛烈な批判があがっているようだが、今年に関してはカープにだけは文句言われたくないというのが私個人の率直な感想である。

あらためて強調するが、今日の試合は中日が忖度を働いたわけでもなく、阪神がドーピングしたわけでもなく、正真正銘中日が実力で劣った、それだけのことである。クスリに頼ったわけでもないのに最後の最後に神がかり的な強さをみせた阪神には心から敬意を表したい。

 

143試合、完結

 

長いようであっという間だった143試合の戦いも今日をもって完結。与田ドラゴンズの初年度は68勝73敗2分という成績で幕を閉じた。

これを良しとするかどうかは意見が分かれるところだが、前向きに捉えながらも満足してはいけない、一言で総括すれば、まあそんなところだろう。

今年も相変わらず終盤に逆転される試合が多く、あの試合あの試合に勝っていれば今ごろーーと悔やんでも悔やみきれない試合が5個や6個は簡単に思いつくが、後半戦はリーグトップクラスの安定感を誇るリリーフ陣に加え、次々と頭角を現した生え抜き先発ローテなど来季に向けての前向きな要素が少しずつ揃ってきたという手応えはある。

あとはそのポテンシャルをシーズンの重要な局面で発揮できるようになれば一気におもしろい展開になるのだろうが、そうはうまくいかないのもプロ野球の厳しいところ。 

返す返すも大事になってくる今オフのストーブリーグに向けて、もう与田ドラゴンズの2年目は始まっている。