ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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明日なき戦い

●3-4x(66勝70敗2分)

 

その激闘は、まるで落合政権時代の阪神戦や巨人戦を見ているようで、この時期にこういう試合が見られるようになっただけでも大きな前進と呼べるのかもしれない。

ただ、負けは負けだ。いくら大野雄大のエース然とした投球に心が震えようと、ビシエドの起死回生の同点弾に魂を揺さぶられようと、負けてゲームセットを迎えればすべて無意味。残酷だが、この時期の直接対決とはそういうものだ。

 

勝機はあった。近年にない粘りも感じた。しかし誤算だったのは、優勝を逃したカープが3位争いにただならぬ執念を燃やしてきたことである。

勝つことが当たり前になると、その下にある目標に対してはモチベーションを持ち辛くなるものだ。ましてや3連覇という快挙のあとのV逸だけに、CS出場程度の“低い”目標には関心が無いのではと踏んでいたのだが、甘かった。

大瀬良大地の鬼気迫る投球、延長10回の菊池涼介のヘッドスライディング……。目標を絶たれてなお、カープナインは目の前の勝利に対する貪欲さをまったく失っていなかった。常勝チームが3位争いに執念を燃やすことなど、なかなか出来ることではない。

バティスタのドーピング問題への対応や、ビジター客の隔離など、広島球団に対しては率直に言ってあまり良い印象を持っていないのだが、選手たちの勝利への執念は素晴らしく、3連覇という快挙を成し遂げた理由の一端を垣間見た気がした。

 

鬼門、克服ならず

 

それにしても、今季は最初から最後までとことんマツダスタジアムと大瀬良に泣かされたシーズンだった。

忘れもしない4月23日。貯金3を引っさげ、「今年は違うぞ!」という意気込みで乗り込んだ広島はあいにくの大雨。普通なら中止になりそうな天候にもかかわらず広島球団はなぜかこれを強行し、結局9回裏、ぬかるんだマウンドで本来の球速が出せないR.マルティネスが打ち込まれ、最後は小窪哲也の打ち取った打球がポテンヒットとなりサヨナラ負けを喫したのだった。

 

今日の負けに既視感があったのはこれのせいか

 

翌日も負け、3戦目は大瀬良に完封を食らって全敗。流れをぶった切られたドラゴンズはここから一日しか貯金生活に返り咲くことができぬまま、マツダだけで9個もの借金をこさえて今日に至る。せめて2,3個でも勝てていれば状況もだいぶ違ったのだろうが、それができないのが鬼門の鬼門たる所以か。

ちなみに来年の開幕カードは、いきなりマツダでの3連戦が組まれている。おそらく相手先発は99%大瀬良が投げることになるだろう。今年の雪辱を果たせるチャンスがいきなり開幕早々やってくるのだと前向きに捉えようではないか。

 

全勝あるのみ

 

今日の負けにより、残り5試合でドラゴンズがCSに出場する方法はただひとつ。全勝あるのみ。いろいろ考えるより分かりやすくていい。

 

ちなみに明日の先発はロメロ。いきなり一番焦げ臭い投手お出ましだ

 

負けたら即終了のデスマッチだからな。焦げ臭いくらいがちょうどいいんだ