ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

MENU

ロメロで終戦

●1-7(66勝71敗2分)

 

今日からの5試合は山本拓実、梅津晃大、小笠原慎之介、柳裕也、大野雄大という生え抜きローテで勝負をかけるとばかり思っていたので、予告先発でロメロと発表されたときは正直不安がよぎった。

何しろ最後の一軍登板は8月30日まで遡る。そこから家庭の事情で一旦帰国し、先週水曜日のウエスタンで調整登板。今月に入ってから実戦での登板はこの一度きりだ。そんな投手にこの絶対に負けられない5番勝負”の初陣を任せて良いものだろうか。

ちなみにDeNA戦に強いのかといえばそんなこともなく、今季3試合に投げて防御率5.82という惨憺たる数字が残っている(ただし2勝1敗)。

普通に考えれば16日の同カードで7回零封の好投をみせた山本がそのまま中8日で行きそうなものだが、ロメロだって曲りなりにも8勝を挙げているローテ投手だ。首脳陣も悩んだとは思うが、結果的に山本はリリーフ待機に回り、先発マウンドにはロメロが立った。この5試合が一年間の総括だとすれば、今季114イニングを投げてきたローテの一角であるロメロが選ばれるのは至極当然のことだろう。

 

しかしロメロは打たれた。初回からあっさり4点を奪われ、ドラゴンズの奇跡へのチャレンジはいとも簡単に終わりを迎えた。

宮崎敏郎に打たれたのは外角高めのストレート。ピンチになると真っ直ぐ一辺倒になる悪癖は最後の最後まで直らなかった。むしろシーズン序盤は真っ直ぐだけでもどうにかなっていたが、さすがは学習能力の高い日本のプロ野球選手、中盤以降はパワーピッチが通用しなくなり、当初期待されたガルシアの穴埋めも成功したとは言いがたい。

 

リリーフ登板した山本が3回無失点なだけに、最初から山本で良かったのでは?とはどうしても思っちゃうよね

 

若手投手の台頭が続くなかでロメロが来季もドラゴンズに残るかどうかは微妙な情勢だが、少なくともローテ当確という立場では無くなったのは確かだ

 

それ自体は喜ばしいことだ。何しろ今季の開幕前は先発投手不足が不安視されており、ロメロが開幕投手の候補にも挙がっていたほどだ。

そこから139試合を終え、今ではロメロがいなくてもローテが十分回せるだけの戦力が整った。規定投球回到達者がガルシアしかいなかった昨年と比べても、大野雄と柳の左右の両輪が育った今季はそれだけでも意義のあるシーズンだったといえよう。

 

根尾待望論

 

さて、明日からは実質的に来季を見据えた消化試合に突入するわけだが、兼ねてから期待されている根尾昂の一軍昇格があるのかどうかが注目を集めそうだ。

二軍は明日から由宇で試合があるので既に根尾は現地入りしているはずだが、ナゴヤドームでのお披露目を狙うには明日の午前中には広島から帰名させる必要がある。もしくは週末の甲子園での阪神戦がデビュー戦となるのか。

いずれにせよ、「CSの可能性がある限りは昇格(の見込み)はゼロに近い」という伊東ヘッドの言葉からして、その可能性が無くなった今、根尾待望論が巻き起こるのは間違いないだろう。