ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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永遠プレッシャー

◯14-2(66勝69敗2分)

 

「♪私に期待しないで」と島崎遥香がセンターで歌っていたのは、もう何年前になるだろうか。気になって調べてみると2012年12月のリリースだそうだ。思っていたよりも昔で、軽くめまいがした。

ちょうどブランコ、ソト、ソーサのラテン系トリオをDeNAに“譲渡”し、高木守道監督が「ブランコなんか落ちる球投げときゃくるっくるよ」と余裕をかましていた時期だ。今にして思えばAKB48がセンセーションを巻き起こしていたあの頃から、ドラゴンズの暗く長いトンネルは始まったのだ。

当時の人気メンバーは続々と脱退し、今もなお現役で見かけるのは柏木由紀くらいだろうか。前田敦子は一児の母となり、大方の予想どおり篠田麻里子はIT系セレブと結婚した。一方で当時はまだネタキャラだった指原莉乃が芸能界の頂点に君臨することになろうとは誰が想像しただろうか。7年もあれば人の人生は大きく変わる。

だがドラゴンズはその間、延々と大借金を抱えながらBクラスの闇を彷徨ってきた。いつ終わりが来るのかも知れない闇を、アテもなく手さぐりで進むしかない日々。いや、進んでいる気になっているだけでむしろ後退しているのかもしれない。それすらも分からないような絶望感と虚無感にドラゴンズファンはどっぷり浸かってきた。まるで雪山での遭難のように。

しかし今日、暗黒時代に突入して以降、与田ドラゴンズは初めて確かな“前進”の手応えを掴んだ。残り6試合。仮に全敗してもシーズンの借金は9となり、5年ぶりの二桁借金回避が決定したのである。ちなみに借金6で終えた2014年は押し寄せるチームの弱体化を荒木、森野、和田、そして谷繁といったベテラン勢の踏ん張りでなんとか堰き止めつつも、やがて崩壊するのは誰の目にも明らかだった時期にあたる。

 

つまり同じ一桁借金でも本格的な暗黒の始まりを予感させた2014年と、暗黒の終焉を期待させる今回とでは意味合いが真逆なんだね

 

その通り。そして残り6試合で一気に暗黒時代にピリオドを打つ可能性すらあるぞ

 

久々に緊張感のある秋を迎えて

 

デイゲームでカープが敗れ、ナイターでドラゴンズが勝った。これにより3位とのゲーム差は1.5となり、いよいよ運命のマツダ2連戦に挑む(明日は台風で中止濃厚)。

恥ずかしながら私は今日の試合を迎えるにあたって、食事が喉を通らない、通っても味がしないほどの不安に苛まれていた。何しろ1敗でもすればその時点で奇跡への扉は限りなく閉ざされてしまうに等しいのだ。

この時期に順位争いなどという高尚な戦いに絡むこと自体が7年ぶりなもので、どんな風に緊張感を和らげていいのかさえも分からず、柳裕也の投じる1球1球を固唾を飲みながら見守っていた。

さすがに7点差ついた辺りからは落ち着いて見ることができたが、最下位相手に序盤から優勢の試合でさえこれだけプレッシャーを感じるのだから、これがあと6試合も続くのかと思うと胃が持つかどうかが切実に心配だ(もっとも2敗した時点で強制的に解放されるわけだが)。

まさに「永遠プレッシャー」。ここまできたら、“期待しないで”と言われてもせざるを得ない。残り6試合。奇跡は起こるのか。いや、起こすのだ。