ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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八本柱の竜の城

◯8-4(58勝65敗2分)

 

継投の勝利である。

今季4度目にして遂に平良拳太郎を攻略したは良いが、移籍初先発の松葉貴大が説明書どおりに2巡目で突然崩れ、わずか2回2/3で降板を余儀なくされる。

この時点でリリーフ総動員は避けられない展開。巨人との3連戦で勝ちパターンをフル回転させたため、できれば今日は松葉に踏ん張ってもらいたかったのだが、もはやストライクすらまともに入らないようではどうしようもない。

二死で、しかも投手の平良のところでマウンドに上がったのは、こんな時のために爪を研いできた又吉克樹だった。この起用がハマった。打っては追加点に繋がる犠打をきっちり決め、投げては梶谷隆幸のソロ1本に抑える好投で松葉降板のダメージを最小限に食い止めてみせたのだ。

 

回跨ぎありきのスクランブル登板を難なくこなすあたり、さすがは百戦錬磨のベテランだね

 

思い出したように四球を出す癖はもうちょい改善して欲しいが……まあ結果オーライとしよう

 

マルティネス復帰で“八本柱の竜の城”完成へ

 

又吉の熱投が報われ、3点リードで迎える形となったラスト3イニング。手元のカードは7枚(岡田俊哉、祖父江大輔、福敬登、三ツ間卓也、藤嶋健人、ロドリゲス、マルティネス)。

果たして誰を、どの順番で出すのか。マルティネスの復帰により幾通りかの組み合わせが考えられる中、先陣を切ったのは藤嶋だった。

ロペス、筒香嘉智が並ぶこの回を任されるということは、すなわち藤嶋が現状のリリーフエースであることを意味する。その期待に応えてわずか8球で三者凡退で切り抜け、残り2イニング。

てっきり私は定石どおりにロドリゲスと岡田で逃げ切るものだと思っていたので、8回表にマルティネスが出てきたのには驚かされた

 

しかし、うまい継投だと思う。この時点ではまだ3点差。一ヶ月以上戦列から離れていた投手の試運転という意味では、適度な緊張感もあり、うってつけのシチュエーションだと言えよう。

仮にピリッとせずピンチを背負ってもロドリゲスや福が控えているので、マルティネスはさほどプレッシャーを感じずに実戦を通じて調整できるというわけだ。

案の定、最初はストライクが入らずに苦労していたが、投げるうちに感覚を取り戻したのだろう。戸柱恭孝、大和には変化球を交えた本来の投球術で翻弄し、久々の実戦を無失点で切り抜けた。

 

ただでさえ安定していたところにマルティネスが復帰し、いよいよ八本柱の竜の城を襲名できるほど整ってきたドラゴンズのリリーフ陣。惜しむらくはこの体制がシーズン序盤に完成していたら、あるいはーー。

 

来季こそは最初から盤石のリリーフ陣で臨みたいね

 

肝心のマルティネスとロドリゲスが来季もいるかどうかが極めて不透明なんだよな……