ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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先輩の尻拭い

◯8-4(56勝65敗2分)

 

仕事をおこなう上で“頼れる先輩”に巡り会えるかどうかはとても重要なポイントである。

ミスを犯してしまったときや困難にぶつかったときに颯爽と助け船を出してくれる、そんな存在が身近にいれば頼もしいばかりでなく、この人のために頑張りたいという仕事へのモチベーションにも繋がるはずだ。

残念ながら実社会では、むしろストレスの原因になる“しょうもない先輩”の方が遥かに多いわけだが、ドラゴンズに関していえばその限りでなく、後輩を盛り立ててくれるステキな先輩がちらほらと在籍しているようだ。

 

先輩たちの面目躍如

 

弱冠21歳の若武者が、高校の大先輩でもある日本一のエースを相手に必死で投げているのを見れば、誰だって闘志に火が付くというもの。

先制を許した直後の2回表だった。ここまで4試合、菅野智之に飼い慣らされていた雌犬のような打線が遂に牙を剥いた。

ビシエド、高橋周平、阿部寿樹による単打3本といういかにもドラゴンズらしい攻撃で無死満塁のチャンスを作ると、打席には藤井淳志38歳。いつもなら外角に沈むスライダーに釣られて空振り三振を喫するのがお約束のパターンなのだが、今日の藤井はひと味違う。なんとあの菅野から11球粘った末に、真ん中高めに浮いたフォークを逃さず、きっちり犠飛を放ってみせた。

さらに、続く加藤匠馬もフルカウントからの8球目を引っ張り、投内連携が乱れる間に全速力で駆け抜けると、これがタイムリー内野安打となって逆転に成功。その後大島洋平の2点タイムリー二塁打も飛び出し、見事に今季初めて菅野KOに成功したのだった。

 

前回の登板で今季初勝利を飾った小笠原慎之介は、ヒーローインタビューで「野手の皆さんに感謝です」と殊勝に話したが、実はこのとき6回1/3を無失点に抑えた小笠原に対し、打線の援護は阿部のホームラン一本のみ。

感謝されるような活躍ができていたとは到底言えない野手の皆さんが、今日は天敵の菅野を早いイニングで攻略するなど、先輩としての面目躍如を果たした試合だった。

 

頼りにならない祖父江先輩

 

リード時の祖父江大輔は頼りにならないとあれだけ忠告したのに、5点差に油断したのか8回のマウンドには祖父江が上がった。今日の祖父江のミッションはただ一つ。無失点で帰還し、藤嶋健人とロドリゲスを休養させることだ。

だが32歳のベテランはリードシチュエーションというだけで過剰に緊張してしまうのか、先頭の岡本和真につまらない死球を与えると、プロ初打席の山下航汰には簡単に追い込んでから甘く入った変化球を打たれるという痛恨のミス投球。

一度動揺すると元には戻らない祖父江は、続く陽岱鋼にタイムリーを許したところで降板。結局藤嶋を投入する羽目となりミッションは失敗に終わったのだった。

 

で、その藤嶋が代打・阿部慎之助を三球三振に打ち取る完璧な投球をみせたものだから、相対的に祖父江の情けなさが際立っちゃったよね

 

まったく、どっちが先輩なんだか分からない内容だったぞ。一回り年下に尻拭いしてもらいやがって