ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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勝利の女神もイケメンに微笑む

◯4-3(55勝65敗2分)

 

9回裏二死二塁。亀井善行の打球が岡田俊哉の股の下を抜けた瞬間、命が縮む思いをしたのは私だけではなかろう。センター前へ抜けるかと思われた打球は、しかしあらかじめ二塁ベース寄りに守っていた阿部寿樹がすばやく正面に回り、丁寧に一塁転送してゲームセット。

これで先発・梅津晃大のデビューからの先発連続勝利は3試合となり、ドラゴンズでは歴代唯一の記録を持つ近藤真一氏と肩を並べた。

勝利の瞬間、ガッツポーズをしながら誰よりも先にベンチを飛び出したのは、他ならぬ梅津だった。それもそのはず、現状セリーグで一番強いチーム相手に2戦連続で土をつけたのだから、喜びもひとしおだろう。

特に坂本勇人に対しては前回対戦でも3打席ノーヒット(2三振)に抑えており、通算6タコ(4三振)と球界を代表する天才打者を手玉に取っている。

 

勝利の女神

 

本来ならもっと楽に勝てるはずの展開だが、そうはならないのがドラゴンズの弱さであり、そうはさせないのがジャイアンツの強さである。いろいろなことが起きた今夜の試合、なかでもポイントになったのが7回裏のゲレーロの走塁だ。

無死二塁から若林晃弘がライト前ヒットでつなぐと、ライト藤井淳志は強肩を生かしてバックホーム。だがこれをキャッチャー大野奨太が弾いてしまい、ボールが三塁方向に逸れる間にゲレーロはホーム突入を狙う。

ころころ転がり元木大介三塁コーチャーの足元をくぐったボールをサード高橋周平がすかさず大野へ返すと、巨体をゆすってスライディングしてきたゲレーロに大野が冷静にタッチして間一髪で難を逃れた。

書いていても何だかよく分からないプレーではあるが、もし大野が逸らしていなければ無死一、三塁にピンチは広がっていたわけで。それ以外にも、もし逸らした方向がほんの少しズレていたら……ランナーが鈍足のゲレーロじゃ無かったら……などと考えだすと、あらゆる「もし」が味方した奇跡のようなプレーだったことが分かる。

 

ではこの試合、勝利の女神は終始ドラゴンズに微笑んでくれていたかと言えば決してそうではなく。

例えば6回表、福田永将のあわやグランドスラムかという当たりがわずかに逸れてファウルになり、結局三振に倒れたシーンなどは大いにアゲインストの流れを感じたし、何よりも9回二死からの怒涛の反撃は、運が向いているとは到底思えないような悪夢のごとき展開だった。

だがギリギリのところで気まぐれな勝利の女神がドラゴンズを選んだのは、梅津の勝ち星とそれに伴う記録が懸かっていたからだろう。

 

どういうこと?

 

神様といえども女である以上、イケメンは正義ということだ

 

んなアホな