ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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竜の未来

楽天生命パークで行われたフレッシュオールスターゲーム(以下FAS)は小園海斗の先頭打者ホームランが飛び出すなど、終始ゲームを支配したウエスタン・リーグが5-1で快勝した。

おそらく過去数十年でもこんなにFASが注目を浴びるのは初めてのこと。ヘタすりゃ本家ASよりも楽しみにしていた方もいらっしゃるのではないだろうか。それもそのはず、今年のFASは昨夏の甲子園を沸かせた根尾昂、藤原恭大、吉田輝星、小園が揃い踏みしているばかりか、先日衝撃のデビューを飾った石橋康太がマスクを被り、先発マウンドには8頭身の未完の大器・梅津晃大が登るという、早い話がドラゴンズファンにとって近未来を先取り体験できるような超わくわくする布陣となっているのだ。

お遊び要素の強い本家とは違い、こちらは明日の一軍を夢見る若手たちにとって絶好のアピール機会でもある。そのため毎年白熱した真剣勝負が繰り広げられ、この舞台でMVPに輝いた選手は高確率でその後、大成しているのは有名な話だ。

 

イチロー、井上一樹、青木宣親、岡本和真……すごい!錚々たるメンバーだ!

 

なんか変なのが混じってるぞ

 

梅津だ!石橋だ!竜の未来は明るいぞ!

 

最注目の根尾は第1打席で吉田の前に三球三振を喫し、第2、3打席も盟友・藤原に打球を処理されるなど引き立て役に終始してしまった。だが13日の一軍練習に参加することが与田監督から発表されるなど、来たるべきデビューは刻一刻と近づいている。順調にいけば8月13日からの阪神戦、大観衆で埋まるであろうお盆休みのナゴヤドームでのお披露目と踏んでいるのだが、果たしてどうなるか。

ほろ苦い内容だった根尾に対して、石橋は守っては4投手をリードして無失点を演出、打っては2点タイムリーの活躍、また先発の梅津が2回を2奪三振パーフェクトに抑える完璧な投球をみせれば、5番手で登板した山本拓実も1回を無失点に抑えるなど、それぞれ猛アピールに成功した。

特に梅津はウエスタン公式戦でもまだ7試合(16回2/3)しか投げておらず、実力を測りかねているだけに二軍の猛者が一堂に会するこの舞台でどれだけ通用するのか非常に興味深かった。結果的に2イニングをわずか19球で封じて優秀選手賞を獲得したわけだが、一言でいえば「こりゃ凄い投手が出てきたな」と。187センチの上背から放る150キロの速球はスケール満点。多少ボールがバラついているのも、かえって打者は絞りづらそうに思えた。

本人は「閉幕一軍」を掲げてシーズン終盤での一軍昇格を目指しているようだが、ひょっとしたらもう少し早くデビューが見られるかもしれない。その時マスクを被るのはもちろん石橋。竜の未来は明るい。