ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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学習力、なし

●3-5(33勝42敗)

 

学習とは、「人間も含めて動物が経験を通じて知識や環境に適応する態度・行動などを身につけていくこと」(デジタル大辞林)だそうだ。特に身の危険に関わる事柄については生存本能が働いて、より確実にリスクを避けるように体が反応するようになる。毒餌で仲間を失ったカラスが同じゴミ捨て場には寄り付かなくなるように、または死球で大怪我を負った選手が復帰後に内角を打てなくなるように。

それでも同じことを繰り返して何度も痛い目に遭うのだとすれば、それはもう本人の学習能力が著しく欠如していると言うしかあるまい。

 

ロメロ、学習せず

 

6月2日、前回巨人と対戦したこの試合でロメロは坂本に2本のホームランを打たれて敗北を喫した。打たれたのはどちらもストレート。投球の7割がストレートという偏った配球のロメロは、半人前の打者こそ球威でねじ伏せることが出来ても一流の打者には真っ直ぐ一点張りで痛打を浴びることが多い。あまりにも同じ轍を何度も踏むので、さすがに最近は本人も配球を工夫することを学習し始めたが、それでもピンチの場面になると意固地になって真っ直ぐ一辺倒に陥る癖はなかなか治らない。今日だってそうだ。

結果的に決勝点になった坂本の満塁ホームランは、打たれるべくして打たれた一発だと言わざるを得ない。配球を振り返ると、なんと5球すべてストレート。カウント2-2と優位に立ちながら、真ん中高めに渾身のストレートを投げ込むと、あえなく打球はドラゴンズファンが陣取るレフトスタンドへと消えて行った。明らかな狙い打ちだ。

150キロ超のストレートを待っているところに緩い変化球が来れば、いくら坂本といえどもタイミングを合わせるのは容易ではない。にも関わらず選んだのはストレート。加藤のサインがどうだったかは分からないが、球界屈指の強打者に対して5球連続で同じ球を投じればどういう結果になるかは火を見るよりも明らかだ。前回の2発の被弾から何も学習しなかったのか。あるいは学習した上で、それでも自分のストレートなら抑えられるはずだと過信したのか。

いずれにせよ、そろそろロメロは真剣に配球を見直すべき段階に来ている。シーズン序盤は「真っ直ぐ一辺倒では通用しないことが分かっただろうから、今後は変化球を交えるだろう」などと期待して見守っていたが、いつまで経っても成長がみられない。加藤も加藤で、言う事を聞かないならマウンドまで足を運んで宥(なだ)めるとか、うまいこと操縦してやって欲しかった。ポテンシャルは一級品。されど学習能力は……。プロ野球はポテンシャルだけで乗り切れるほど甘い世界ではないのだ。

 

やはりおかしいビシエドの送球

 

そもそもの発端はビシエドの送球エラーだった。一塁ランナーを牽制で誘い出すも、送球が逸れてピンチを広げるというパターンは今季だけで4度目。昨季までは見た記憶がないプレーなので、ビシエドのイップス疑惑がますます濃厚になってきた。

守備の不安は打撃にも影響するのか、今年のビシエドは首位打者を取った昨季のような迫力がなく、今日も3タコに終わり打率も2割9分1厘まで落ちている。かと言ってホームランもわずか10本なので、今のビシエドは相手からみればノー・プレッシャーで対戦できる4番打者なのではないだろうか。4番がこれでは勝てないのも仕方あるまい。

 

実はキャンプ初日から「今年のビシエドは不安だ」と予言していた有能な解説者がいるんだけどね

 

ほう、大した慧眼だ。その人物とは?

 

ヤマ…

 

言わんでええ