ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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夜の絶望、昼の希望

●4-6(23勝32敗)

 

もはや悔しさを通り越して晴れ晴れしさすら感じるほどの完敗を喫し、逆に明日からは開き直って戦えるんじゃないかと。そんな倒錯に陥るほどけちょんけちょんにやられたこの3試合、残念ながら勝ち目を感じた瞬間は、ただの1秒すらも無かった。

例えば先週末の巨人戦でいえば2戦目の6回裏、小熊さえ出していなければ逆転されなかったんじゃないかと後悔する余地もあるのだが、ホークスとの3試合に関しては、あの場面がどうだとか、あそこでああしてればとか、「たられば」を妄想するまでもなく、とにかく徹頭徹尾、投打共に圧倒的な力の差に押し切られてしまった印象だ。

まさに完膚なきまでの敗北。恐ろしい事にパリーグではこのホークスをして同率首位に甘んじており、それどころか首位から5位までわずか2.5差という超ハイレベルな戦いを繰り広げているという。ホークスと同レベルの猛者たちとの戦いがまだ連日待ち受ける恐怖の交流戦。ドラゴンズの運命や如何にーー!

 

去年は一度も無かった交流戦3タテをいきなり喫したのは非常に痛いね

 

怪我人さえ……怪我人さえ帰って来れば……

 

とは言えホークスは柳田と上林抜きであの強さだぞ

 

判定で負けたんじゃない。実力で負けたんだ。

 

それにしても不可解な判定が相次いだ試合だった。8回表、大島がランニングホームランを狙った走塁も超スロー映像を見れば間一髪で手が早かった事が分かるし、5回裏のグラシアルの内野安打もやはりスローで見ればはっきりとアウトだと分かる。逆に8回裏のグラシアルの勝ち越しタイムリーは誰がどう見てもセーフだと思いきや、最初の判定はアウト。結局リクエストで覆ったが、なんだか不可解な判定に振り回されてモヤモヤの残る結果になった。

ただ、身もふたもない事を言うが、例え判定がドラゴンズに有利に出ていたとしても敗戦という結果に変わりはなかったと思う。それくらいホークスの勝利に対する執念、そして自信に満ち溢れた姿は凄かったし、どんな展開になっても最終的には押し切られたのではないかと。

現状、WW IIにおけるアメリカと日本くらいはありそうなホークスとドラゴンズの実力差。SNSでは「ホークス 審判買収」と言った情けないワードが見受けられるが、負け犬の遠吠え丸出しで恥ずかしいだけだから頼むからやめて欲しい。判定で負けたんじゃない。実力で負けたんだ。気持ちは分かるが、八つ当たりは何も生み出さない。

 

石垣雅海、3年目の初体験

 

ところかわって由宇球場では二軍の若竜が13安打10得点の猛攻でカープを下していた。注目すべきは1番レフトでスタメン出場した石垣雅海だ。

入団以来、一貫して内野を守ってきた石垣も気付けば3年目。残念ながら守備面にそれと言った上達は見られず、またメインポジションである一塁と三塁にはビシエドと高橋周平が鎮座しているため、好成績を残している同じポジションの石川駿でさえ一軍ではまともに使ってもらえずに二軍へのとんぼ返りを余儀なくされたほどだ。いわんや粗だらけの石垣がほぼノーチャンスなのは明白。ならば出場機会を得るためにも外野に転向すべきではと、ファンの間でも度々話題になっていた。

その石垣が今日、初めて公式戦で外野の守備に就き、第3打席ではホームランも放つなどマルチ安打を記録した。相変わらず三振も多く、一軍で活躍するレベルには到底達していないが、昨年のフレッシュオールスターで弘前球場のバックスクリーンにぶち込んだ驚愕の弾道が目に焼き付いて離れないのは私だけではなかろう。

未完の大器・石垣だけでなく、高松、石橋、そして根尾といった明日の一軍を担うであろう若者達が二軍では日々土台作りに励んでいる。三ツ俣がショートのレギュラーを張り、野本が4番を打っていた昨季と比べれば、その差は歴然。世代交代の失敗により長年苦しんでいるドラゴンズだが、あと2,3年すれば彼らが一軍で躍動する姿が見られる日が来るはずだ。一軍の試合に絶望しか感じない方は、是非二軍の試合をご覧になって頂きたい。そこには確かな希望が広がっている。