ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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頼もしい背中

◯7-3(23勝27敗)

 

10勝14敗。9カード中2カードしか勝ち越せなかった5月の戦いは一言でいえば「苦しかった」。

12連戦の真っ只中の5月1日、記念すべき令和の幕開けを山井が初回からぶち壊し、翌日はロメロが不運にも見舞われながらグラブを叩きつけた。そんな踏んだり蹴ったりから始まった5月だが、マイナス4という成績をどう評価するかは意見が分かれるところだろう。個人的には「ようやっとる」とはもちろん言えなくても「意外と踏みとどまったな」という感覚ではある。それこそもっと毎日負けているような気分だったし、そもそも月の頭から4連敗でスタートした事を考えれば、そのあとを5割で乗り切ったのは健闘と言えるかもしれない。

 

勝ち負けもそうだけど、とにかく怪我人の多い一ヶ月間だったね

 

好投した先発投手が次々と離脱してどうなる事かと思ったが、清水や勝野がよく頑張ってくれたぞ

 

解き放たれた才能

 

8割方ネガティブな話題が占めた今月のドラゴンズにあって、圧倒的な光を照らしてくれたのが高橋周平の存在だった。

将来のクリーンアップ候補と目されて早8年。当初の期待値が高すぎたのもあるが、いつまで経ってもパッとしない姿はいつしか中日の育成ベタを象徴する存在として語られるようになった。オープン戦では一皮向けたかのような姿を見せて「おっ」と思わせた今季も、開幕してみれば3,4月を2割2分1厘1本3打点という低迷ぶり。やっぱり周平はもうダメなのかーー熱心なファンさえも諦めつつあったこのタイミングで、突如として眠り続けていた天才の潜在能力が開花した。

打つわ打つわの打ち出の小槌の如きバットで叩き出した月間8度の猛打賞は、長いプロ野球の歴史でも11人しか成し遂げていない快記録。「自分はホームランバッターではない」という事への“気付き”と、立川巡回コーチによる指導の相乗効果により解き放たれたその才能は一気に球史に名を残すレベルにまで飛躍したのだ。

 

頼もしい背中

 

そしてプロ野球新記録となる9度目の猛打賞に挑んだ今日。第3打席までに2安打を放ち王手をかけるも、そこは相手にも意地がある。惜しくも第4,5打席は凡退に倒れて記録更新とはならなかったが、ファンとしては記録よりも勝利に直結する3打点をマークした方が嬉しかった。猛打賞はあくまで副産物に過ぎず、この勝負強さこそが長年高橋に求めていた物であり、またチームが最も必要としていた物なのだから。

試合後、今月の大活躍について聞かれた高橋は「もう5月は終わったこと。明日からも引き続き打てるようにしたい」と言い残してバスに乗り込んだという。3番を背負うその背中がこんなに頼もしく見える日が来るなんて。長年信じ続けてきた甲斐があったというものだ。

 

 

なぁにが「長年信じ続けてきた」だ、どアホウめ。今月の初めにこんなツイートしてたのはどこのどいつだっての

 

あ〜あ、これは弁解の余地無しだわ