ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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記念試合クラッシャー

●1-5(13勝14敗)

 

山井がまたしてもメモリアルな試合をぶち壊した。初回、2本のヒットと死球で満塁とすると、合計71歳のベテランバッテリーはもう平静を保てない。亀井、陽に連続タイムリーを浴び、さらにミスも絡んであっという間に4失点。相手が菅野であることを考えればいきなり致命傷を負ったに等しい。

さらに2回には“令和時代のプロ野球第1号”という極めて巨人が好みそうな、未来永劫記録に残る一発をよりにもよってスター・坂本に打たれ、5点という点差以上のショックを早々と自軍に与えた。前回登板で3者連続ホームランを食らうなど、今季は何かがおかしいともっぱらの噂の菅野でも意気消沈したドラゴンズ打線は相手にならず。まるでオモチャで遊ぶようにスイスイと抑え込まれ、土壇場でなんとか完封を阻むのが精一杯。今季ワースト試合であることは疑いようもなく、試合開始10分で捨て試合にしてしまった山井と松井雅のバッテリーの罪はあまりに重い。

 

先発の台所事情が苦しい中、山井と吉見というベテラン2人が足を引っ張るのはシャレにならんぞ

 

今日なんか最後まで投げさせりゃよかったのにな

 

記念試合クラッシャー・山井

 

なぜメモリアルな日に限って必ずこの男がマウンドに上がるのか。山井が令和時代の幕開けに登板した時点でこうなることは決まっていたのかもしれない。

2016年3月5日、山本昌の引退試合で2番手として登場して2回2/3を9失点と大炎上したのを皮切りに、2018年3月3日は星野仙一氏の追悼試合に先発し、2回2/3を6失点。さらに今年3月2日、今度は岩瀬の引退試合でも2回3失点を喫し、記念試合クラッシャーの名をほしいままにしたのだった。その山井が、日本中が祝賀ムードに包まれるキング・オブ・記念日に先発するというのだから穏やかに済むわけがない。

一部では試合前から「こんな日に山井に投げさせない方がいいのでは」との声もあがっていたが、さすがにそんなジンクスめいた理由でただでさえ厳しい12連戦の投手運用を動かすわけにもいかず。予定通りマウンドにあがった山井は、案の定の投球でまたしても記念日に泥を塗ってしまった。

 

次回、引退を懸けることを示唆

 

その山井が試合後、気になる発言をした。大抵こういう場合は「何もありません」と言って足早にバスに乗り込むものだが、今日の山井は冷静に投球を振り返り、反省を口にしたあと、次回の登板について“自分のピッチングとか形とか、もう関係ないです。次(の登板)はいろんな思い、意味を込めて投げたいと思っています”と意味深に語ったのだ。

額面通りに受け取れば、これは引退を懸けた登板になることを示唆していると思われる。シーズン前にも「今年ダメなら引退を覚悟している」と周囲に漏らしていた山井だが、開幕から1ヶ月で早くも正念場を迎える。