ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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意識高い系・平田

◯7-1(8勝7敗)

 

大野雄大が573日ぶりの勝利をあげた。本人もお立ち台で「内容的には格好いいピッチングではなかった」と反省するように、しばしば四球絡みの走者を背負いながらも要所を抑えての124球。課題の一発病も今日は発症せず、見事に復活を果たした。

土曜日に受けた死球の影響で筒香が欠場したのも大野にとっては追い風になった。通算打率が4割5分5厘と苦手にしているハマの4番との対戦は、特に2016年に5割5分6厘2ホーマーと完膚なきまでに打ち込まれ、当時の森代行監督から「筒香の打撃投手」と皮肉られたほど。その天敵が不在となれば精神的にもだいぶ余裕を持って試合に臨めたはずだ。

 

いきなり制球が乱れて中井や大和に四球を出すのはやめて欲しいぞ

 

それに関しては解説の権藤氏曰く「これが大野の投球。野茂と同じ。点を取られなきゃいい」だそうだ

 

平田の高い意識で勝利を確信

 

各所で指摘されているように、今年のプロ野球はボールがよく飛ぶように感じる。現にホームラン数は前年対比でかなり増えており、いわゆるビッグイニングも例年より頻繁に見かける気がする。特に首位を走るヤクルトは集中的に猛打を浴びせるこの攻め方で各球団にトラウマを植え付けている。

もちろんドラゴンズにはセーフティリードなど存在しないのは周知のとおり。とりわけ今年は少しの油断が大量失点に繋がりかねないため注意が必要となる。

今日の試合も普通に考えれば6対0になった時点で勝負ありと言いたくなる展開だが、6,7回のドラゴンズの淡泊な攻撃が少し気がかりだった。この流れで相手にチャンスを作らせると厄介だぞ。そう思った矢先に楠本のいやらしい内野安打で1点を失い、なおも2人の走者を背負って打席にはソト。一発出ればたちまち2点差に縮まるこの場面、なんとか田島が抑えて事なきを得たが、やはり今年は気が抜けない。

 

だが8回、平田の高い意識によりようやく勝利を確信することができた。一死1塁のこの打席、ただでさえ故障明けで、しかも大勢の決した場面だ。平田ほどのベテランなら一発狙いのヤマ張りで単調に凡退しても誰も文句は言わないのだが、ここで平田は追い込まれてからファールで粘り、7球目に進塁打となる一塁ゴロを転がしたのだ。結果的にこれが京田の8点目のタイムリーへ繋がるわけだが、最後までダメを押しに行き、反撃の戦意を喪失させる抜かりなさは野球の怖さを知り尽くしたベテランだからこそ。

3試合ぶりの復帰戦でこれ以上なく存在感を発揮した平田は、そんじょそこらの意識高い系とはレベルが違うのだ。

 

「まだ現金なんか使ってるの?」とか言ってくるお前だよ、お前