ちうにちを考える

中日ドラゴンズ歴史研究家が中日の過去、現在、そして未来について持論を発表するブログです

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ホームランテラス、遂に設置か?

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台風一過の朝、中日ファンを驚かせたのは日刊スポーツのスクープだった。

兼ねてから論議を呼んでいたホームランテラスの設置に関する初めての具体的かつ前向きな動きとあって、多くのファンがこの記事に反応。ちょっとしたトレンドになっている。

記事によれば早くとも2021年シーズンからの運用を目指しているそうで、来年いっぱいはあとちょっとのところで広いグラウンドと高いフェンスに阻まれる従来どおりの“ナゴヤドーム野球”が続くことになる。

このあたりのフットワークの鈍重さは中日ならではのもの。孫正義オーナーの鶴の一声で即設置が決まったソフトバンク、元ZOZO社長の前澤友作氏の出資で翌シーズンから運用の始まったロッテのようにすんなりとは行かず、幾重ものハードルを越えたうえでの正式決定という運びになりそうだ。

 

球団有力OBは大抵が推進派

 

「待望の」設置か、「望まぬ」設置か。ファンの間でも賛否両論が激しく分かれるホームランテラス問題だが、少なくとも現場の長たる与田監督は推進派であることを明言しており、実際に球団側に働きかけたこともあるという。

「僕は球団につくりましょうと伝えているよ。行っただろ!って打球がフェンス際で捕られると、お客さんもがっかりするでしょ」

中日スポーツより  2019年6月16日

【龍の背に乗って】“ラグーン効果”で本塁打急増…損か得か:ドラニュース:中日スポーツ(CHUNICHI Web)

またOB会長の鈴木孝政氏も同様の働きかけを球団に対して行っていることを明らかにしており、権力者達からの要望と併せて7年連続Bクラスという惨状もあって球団側もさすがに無視しきれなくなったというところだろうか。

 

高橋周平が急にホームラン狙う宣言したり、村上コーチが飛距離を伸ばす指導を始めたのもこれが前提にあるなら腑に落ちるね

 

それにしても2013年の段階で議題に上がっていた話が2021年にようやく始まるというのは……ほんとに鈍重な組織だな

 

ナゴヤ球場は来季からラッキーゾーンを設置すべし

 

2021年からの運用が大方決まっているのだとしたら、編成や指導法をさっそく変えていく必要がある。4日後にせまったドラフト会議では今まで躊躇してきた大砲タイプの野手を指名することもできるし、一方で既存の選手は今までと同じ意識ではいざテラスが設置されたときに対応できなくなる。

来季からの即運用ではなく一年間の猶予が与えられているのも、これらをアジャストさせるための期間という意味では有効に働くかも知れない。

特に根尾昂の育成を考えるうえではテラスの有無は重要な意味を持つ。今季、根尾はファームで444打席に立って2本塁打を放ったが、ナゴヤドームと同じ広さ、同じフェンスの高さを誇るナゴヤ球場のスケールに阻まれた打球が少なくとも6本はあるのだ。もしテラスがあればその分が加算され、数字の見栄えもずいぶん変わってくる。

ナゴヤドーム開場以来、福留孝介と森野将彦しかクリアしていない生え抜き野手の年間20本塁打の壁を破るためにも、テラス設置は根尾をはじめとした若手打者にとって間違いなく追い風になるはずだ。

そしてナゴヤ球場は一足早くそれを見越した規格に改築しなければならない。資金的にテラス設置は難しいとしても、いわゆるラッキーゾーンのような簡易的なフェンスを用意するくらいならできるはずだ。なんなら外野の芝に白線を引いて、ここを越えたらスタンドインというような子供の公園野球のようなルールでも良いだろう。

 

とは言え、まだ正式に発表されたわけではない。頓挫したときの落胆が大きくなるだけなので、あまり先走って妄想を広げるのも程々にしておこう。