●2-3(15勝19敗)
ビシエドがおかしい。察しのいい方ならこれだけでお分かりだろう。今年のビシエドは、牽制で誘い出した走者をとにかく殺せないのだ。殺せないだけならまだしも、悪送球を投げて三塁まで進めてしまうからタチが悪い。
詳細は手元にないが、開幕から34試合目にして少なくとも4度はビシエドのこの手のエラーを目にしている。そもそも一塁走者が牽制に誘いだされること自体が稀なわけだから、それを刺せなかった場面というのはどうしても印象に残るし、この時期に4度も同じエラーを犯しているというは何かがおかしいと考えるのが自然だろう。
投げ方もカクカクしてて不安定だ
素人が紙くずを遠くのゴミ箱に投げ入れるようなギャンブル感があるよな
当初こそ「おいおい、キャンプでちゃんと練習したのかよ」などと失笑を買っていたが、こうも続けばあの症状を疑わざるを得ない。
ビシエド、イップス疑惑
本来であればランナーを牽制で誘い出せれば万々歳。局面によっては勝負を決める一手になるだけに、ロメロのように気落ちしてしまうのも無理はない。今日の試合も結局このプレーからあれよあれよと失点を重ねたわけで、一つのミスが試合の流れに及ぼす影響を考えればいつまでも看過するわけにもいかず、早急な対策が必要となりそうだ。
だが4月21日のヤクルト戦では満塁のピンチでのビシエドの見事な送球判断により窮地を脱したのは記憶に新しい。挟殺プレーよりも遥かに難しい本塁補殺はできるのに、軽いスローイングで二塁に投げると暴投になってしまう。実はこれこそが典型的なイップスの症状で、簡単な作業が思い通りにできなくなるからこそ、この病気は厄介なのだ。
なんにせよ、やはり年に何度もお目にかかれないようなミスが短期間に4度も続いたからには「ちょっとしたミス」で片付けるのではなく、本格的なイップス治療を行うべきだろう。
心配なのは、ミスが続いて自信をなくし、捕球や打撃にも影響が出てしまうことだ。イップスは送球だけではなく、簡単なゴロやフライが捕れなくなる“捕球イップス”という症状も存在するそうだ。ただでさえ守備に難のある選手なのだから、送球と捕球のダブルでイップスに罹ってしまえば一塁守備は崩壊する。かと言ってビシエドを欠いて戦えるようなチーム状況でもなく、我々は今後も同じようなミスを見続けることへの覚悟が必要なのかもしれない。
狡猾な選手はわざと挟まれて進塁を狙ってくるかもしれないぞ
加藤の肩から盗塁を決めるのは難しくても、ビシエドのミスを誘うのは鈍足でもできるからな
次から次へと表面化するドラゴンズの問題点。4カード全負け越しという惨憺たる12連戦を経て、このチームはどこに向かうのか。残り109試合。立て直しが急務だ。